商学部小田 悠生ゼミ 国内実態調査報告

授業名:ベーシック演習 「グローバルヒストリー入門」
調査日:2018年 2月 18日 – 20日
参加学生数:1年生 9人
調査先:沖縄珈琲生産組合・株式会社沖縄黒糖

調査の趣旨(目的):

本ゼミ「グローバルヒストリー入門」では、砂糖、コーヒー、カカオという世界商品の歴史について学修を進めてきた。1年間のゼミ活動の集大成として、沖縄を調査地に選び、同県の主要農産物であるサトウキビ(黒糖)産業と、近年サトウキビに加えた特産物として栽培が進められているコーヒー農園について調査を行った。

調査結果:

 サトウキビは沖縄の全農家数の70%、農業産出額の2割を占める同県の主要農産物である。サトウキビの収穫期は12月から3月であるため、本ゼミでは実態調査の時期を2月とした。まず、中頭郡読谷村に位置する株式会社沖縄黒糖と沖縄ハム総合食品株式会社を訪問し、製糖過程と黒糖を用いた様々な商品について学んだ。さらに、工場での見学に続いて、同村のサトウキビ畑を訪れた。農業指導員の指導のもと、畑での収穫、圧搾、灰汁取り、煮詰め、最終的に黒糖が出来上がるまでの伝統的製法を実際に体験した。大半の学生にとってはサトウキビを目にすること自体が初めてであり、貴重な経験となった。

サトウキビに代わる農産物も模索されており、その一つがコーヒーである。南北回帰線に囲まれた一年間を通じて温暖な気候を持つ、コーヒー生産に適した地帯はコーヒーベルトと呼ばれるが、なかでもコーヒー生産は高地で行われている。一方、沖縄はコーヒーベルトの北限に位置する上に、標高も低く、世界的なコーヒー産地と比較すると地理・気候条件に恵まれているとは言えない。今回の調査では国頭郡本部町に位置するコーヒー農園を訪問し、沖縄固有の条件下での栽培の工夫について伺った後、豆の収穫から焙煎までのプロセスを体験した。その後、「沖縄コーヒー」の確立を目的に県内約35の生産者が結成した沖縄珈琲生産組合を訪問した。30余年に渡ってコーヒー生産に取り組まれてきた代表理事から長年の苦労と工夫について伺い、現在は安定した収穫が望める段階に入ったことを学んだ。近年では多くの企業が沖縄コーヒーに注目しつつあり、同県でのコーヒー生産が躍進しようとする時機に実態調査を行うことができた。