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堀内 恵ゼミ 国内実態調査報告

授業名:演習Ⅰ、Ⅱ
ゼミ名:堀内ゼミ
調査日:2017年9月4日~7日
参加学生数:3年生12人、4年生11人
調査先:丸市倉庫株式会社 20号物流センター

調査報告

1.テーマ:「地方における地域中小企業の情報化によるビジネス革新の探求」

2.対象企業:九市倉庫:20号物流センター

3.概要:本授業は、中央大学商学部の「特色ある学部教育」の授業の一つして実施される。これは、現実のロジスティックス事業のビジネスプロセスを調査するライブケース型の授業である。調査対象となった「丸市倉庫」は、情報技術を駆使して物流システムと倉庫業務とを融合してビジネス革新を試みている山梨県の地元中小企業である。当該領域のビジネスプロセスを研究するには手ごろな規模と特性であると判断して調査分析対象に選択する。本年度は、特に丸市倉庫が熊本果実連合株式会社に対して提供するジュースなどの原材料と製品の飲料物流プロセスを対象として、製造委託会社の戦略、製造会社、販売会社との間の組織間連携を支援するビジネスプロセスを構築するための問題発見・改善や革新案を主に活動理論の各種技法、集団討議法を駆使して展開する実践能力の育成を目指す。対象企業のスタッフと学生が協働して能力育成を図る点に固有性がある。なお、本年度は、拓殖大学商学部の安積淳ゼミと合同で実施している。

4.調査の流れ
①事前訪問調査
2017年7月14日:堀内ゼミ学部生4名および安積ゼミ学生4名ならびに教員2名で、物流センター(丸市倉庫)の中で展開される飲料物流に係る一連のビジネスプロセスを見学・調査する。ビデオ撮影をしつつ、業務で用いる各種帳票類、コンピュータスクリーン、棚の配置などを確認する。その後、訪問先の会議室にて、業務担当と一緒に見学した業務の流れを確認しつつ、DFDを用いて業務を図式化整理する。
②大学に戻り①の内容を、事前訪問に参加しなかった学生に説明する。具体的には、①で入手した各帳票類の説明をしたり、撮影してきたビジネスプロセスのビデオを見てもらったりする。その上で、4班に分かれて、業務を再現したり、図式化整理を行ったりしつつ、班ごとに業務の現状理解を深める。
②本調査
2017年9月4日の本調査においては、丸市倉庫の20号物流センターにおいて熊本果実連向けの原材料、製品のビジネスプロセスの見学、荷物の格納方法、現場と事務所との情報連携、および配車業務について説明を聞く。倉庫に原材料、ジュースなどを預ける「製造会社」、この製造会社に生産を委託する「製造委託会社」、この製造委託会社に製品を発注する大型スーパーなどの「販売会社」、および荷物を最終顧客に届ける「運送会社」との間のモノと情報の現状の流れ、および今後の戦略的な試みを対象として、保管物流会社の戦略、組織間連携を支援するビジネスプロセスを構築するための問題発見・改善や革新案を主に活動理論の各種技法、集団討議法を駆使して展開する。チームごとに、現状の業務オペレーション流れを、DFDとREAという手法に基づいて図式化・整理するとともに、現状のビジネス・システムの改善案を報告する。

(本調査(9月4日)を終えてホテルに戻り、現状の業務の流れを分析および報告するところ)