商学部村上 研一ゼミ 実態調査報告

タイトル:広島の原爆被害および戦後地域経済復興と企業―マツダ自動車を中心に―
ゼミ名:村上 研一 ゼミ
授業名:演習Ⅰ(日本経済論)
調査日:2017年9月18日~19日
参加学生:3年生 14人
調査先:マツダ自動車(株)本社工場
広島平和記念資料館、平和公園

調査の趣旨(目的)

日本の戦後復興について、地域経済の再建と成長の観点から検討した。とりわけ、原爆被害の甚大さ故に、深刻な戦争被害を受けた広島を本社・生産拠点として、世界的な技術水準を有しつつ、地域に広がるサプライヤーを基盤に成長を続けたマツダ自動車を事例に、戦後復興・地域経済発展と地元企業との関係について検討する。

調査結果

1日目は、マツダ自動車本社工場にて、企業および工場の沿革、地域経済との関わりについての聞き取りとともに、生産ラインの見学、下請け企業との企業関係についての説明を受けた。戦前から3輪トラック生産を中心としてきたマツダは戦後、3輪トラックの大型化とともに、4輪車生産に乗り出した。その際、地元サプライヤーの協力が重要であったが、マツダは完成車生産拠点を広島地域に集中立地し、さらに隣県である山口県防府市に拠点を建設し、広島地域のサプライヤーとの関係を継続させ、地域社会との関係性を重視してきたことが背景にあった。こうしたマツダと地域との関係は経営者も含めた多くの社員が原爆被害に遭った事情が影響していた。
2日目は、広島平和記念資料館にて、原爆被害の現実について学んだ。原爆は、都市・人体に深刻な被害をもたしたが、人々は肉体的苦しみ・貧困のみならず、周辺地域をはじめ、他地域の人々からの偏見にも苦しむことになった。その中で、地域の人々、企業が地域への愛着、連帯感が形成され、それがマツダとサプライヤー・下請け企業との協力関係に重要な役割を果たしていたことが明らかになった。