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授業特別協力者(ゲストスピーカー)報告書

テーマ

「ブラック企業」の現実とその改善に向けて
―労働相談の事例を踏まえて―

授業特別協力者名

神田 雄一氏(横浜労働組合総連合事務局長)

実施日時

2018年11月6日(火)5時限

担当教員名

村上 研一

授業科目名

ベーシック演習

実施場所

5307教室

履修者数

18名

実施結果

本ゼミでは、笹山尚人『ブラック職場』光文社新書、2017年をテキストに、いわゆるブラック企業と労働条件の悪化、それらを是正する労働法の役割について学んでいる。今回、ゲストスピーカーで招聘した神田雄一氏は、地域労働組合の事務局長として、様々な職場で働く人と家族から労働相談を受け、使用者との団体交渉などを通じて改善に取り組んでいる。今回の講義では、実際に相談を受け、交渉等を通じて、実際に労働条件の改善や職場復帰、再発防止策の実現につながった事例について紹介された。また、こうした事例を通じて、「ブラック企業」など、労働条件の悪化に直面した場合に備えて、身につけておくべき労働法の知識、相談の仕方などについて、具体的に紹介された。受講者からは、紹介された事例に関する質問、自らのアルバイト先の事例や、家族・知人の就職先の事例を踏まえた質問、また将来の職業生活に備えて学ぶべきこと、など多くの質問が出され、活発な議論が展開された。質疑を通じて印象的であったのは、労働条件の改善に向けて働く側が声をあげ、使用者側と真摯に議論することを通じて、働きやすい職場、やりがいのある仕事が実現できるという思いが共有された点である。受講者の今後の学修、また将来の職業生活にとって有益な講義となった。