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授業特別協力者(ゲストスピーカー)報告書

テーマ

大手会計事務所/国内4大監査法人のガバナンス比較

授業特別協力者名

岩下廣美 氏

実施日時

2018年11月22日(木)3時限

担当教員名

加治敏雄

授業科目名

マネジメント入門

実施場所

8105教室

履修者数

500人

実施結果

岩下廣美氏は、中央大学商学部(3年次公認会計士2次試験合格)を卒業後、中央大学大学院商学研究科修士課程に進み、修了後アーサーアンダーセン東京事務所監査部門に入社された。以後37年間にわたり監査業務およびIT監査・アドバイザリー業務に従事された。現在は岩下公認会計士事務所の所長を務めている。
特別講義は、「大手会計事務所/国内4大監査法人のガバナンス比較」というテーマのもと、まずBIG4と称されるKPMG、EY、Deloitte、およびPwCの歴史と業務内容、ならびに国内4大監査法人であるあずさ、新日本、トーマツおよびPwCあらたの歴史と業務内容が説明された。つぎに監査法人のガバナンス・コードが導入された経緯とその内容が一般企業のガバナンス・コードとの比較も交えて詳しく述べられた。これを踏まえて実際に監査法人のガバナンス体制がどうなったかをあずさ監査法人の例、さらには4大監査法人のガバナンス体制の比較を通じて明らかにされた。
「マネジメント入門」では一般企業のコーポレート・ガバナンスやガバナンス・コードについてすでに簡単な説明を行っていたが、監査法人のガバナンスについては初めて聞く用語が多数出てきて学生にとってはかなり高度な内容であった。実際、講義後の学生のコメントとして「内容が難しかった」という感想がかなり寄せられたが、講義全体についての印象は好意的に受け取られた。それは岩下氏の周到な準備と様々な工夫によるところが大きい。「パワーポイントのスライドで色分けされていて理解しやすかった。」「図で比較して説明されたのでわかりやすかった。」「実際の企業名を用いた説明だったのでイメージしやすかった。」「比較することで違いや共通点を理解することができた。」また公認会計士を目指している学生からの「監査法人について知ることができて良かった」という感想や、「もっとこうしたゲストスピーカーを呼んでほしい」という意見も出された。
今回の特別講義は、監査法人やそのガバナンス体制について興味・関心を喚起し、またコーポレート・ガバナンスの重要性を再認識する機会となった。