ビジネススクール

2026年9月修了式・学位授与式を挙行

2026年09月16日

2026年9月12日(土)、中央大学ビジネススクール(CBS)は、2026年9月修了生の修了式・学位授与式を挙行し、28名に対して「経営修士(専門職)」(MBA)の学位を授与しました。

CBSは、ビジネス経験が豊富なビジネスパーソンを対象として、2008年に創設されたビジネススクールです(2026年4月入学者では、平均年齢42.6歳、役職は課長クラス以上67.4%)。

CBSの特徴は、「戦略」を始めとして、「マーケティング」「人的資源管理」「ファイナンス」「経営法務」の5つの分野を総合的、有機的に学修できることにあります。授業で学んだことを仕事に当てはめたり、職場の課題を理論的に理解するなど、学びと実務をつなぐ学びを提供することで、「社会」、「組織」、そして、「自分」を変えるチェンジ・リーダーを養成することを目指しています。

今後の修了生のみなさんがさまざまな場所でご活躍されることが期待されます。

 

以下、戦略経営研究科研究科 研究科長からの祝辞でございます。

 

令和8年9月修了生への祝辞

 みなさん、本日は修了おめでとうございます。みなさんを支えてくださったご家族・ご友人・関係者のみなさまにも、心からのお慶びを申し上げます。また、ビジネススクール設立以来変わらぬご支援をいただいている南甲倶楽部の皆様には、ご支援ならびにご列席への御礼を申し上げます。
 
 在学中、ワーク・ライフそしてラーニングのすべてを成立させることはとても大変だったと思います。それをやりきったみなさんは今とても充実感にあふれているのではないでしょうか。みなさんの努力とその成果を大いに讃えたいと思います。

 みなさんが中央大学ビジネススクールに入学された目的は何でしょうか。その目的は無事達成されたでしょうか。「マネジメント力を身につけたい」「自社の新しいビジネスモデルを考えたい」「より働き甲斐のある職場を作りたい」「起業したい」など、みなさんは様々な目的をもって学ばれてきたと思います。

 アリストテレスは人生の究極の目的は「幸福」であると述べています。先に述べたようなみなさんの入学の目的も、究極的には自分や家族や所属組織やその顧客の幸福につながるものであり、だからこそみなさんはその目的を達成するために、時に苦しくとも学びを続けられたのではないでしょうか。
 
 しかし「幸福」とは何か。一見簡単なようでとても難しい問題です。わたしの幸福とあなたの幸福は違う。そんな当たり前のことさえ我々は忘れがちです。幸福がゼロサムゲーム、つまりわたしの幸福があなたの不幸につながる場合、わたしはどう自己の幸福を追求すればよいのか。世界の分断がますます加速する中、幸福を求めているはずの我々は互いを不幸にし、そしてそれに対し何もできない、そのような無力感にさいなまれている方も多いのではないでしょうか。

 そうした状況から抜け出し、幸福のゼロサムゲーム、あるいはマイナスサムゲームを、あなたもわたしも幸福になれるプラスサムゲームに変えるために必要なもの、それがイノベーションです。未来に希望を見出すことが困難になっていく世界においても、希望を持ち、そしてその希望を実現する、みなさんにはそのようなイノベーションの担い手となっていただきたいと思います。
 
 CBSのミッションは「戦略経営を実践し、自分を変え組織を変え社会を変えるチェンジ・リーダーの育成」ですが、ピーター・ドラッカーによれば、チェンジ・リーダーとは「変化を機会としてとらえる者」です。今、世界は大きな変化のただなかにあります。世界情勢の変化やAIをはじめとする技術の進歩により、我々の社会や産業構造やビジネスモデル、働き方は大きく変化し続けています。そのような変化にどう対応するか、日々悩まれている方もここには多いのではないでしょうか。

 CBS創立時の中央大学理事長であり、創立にあたり多大なご支援を頂いた鈴木敏文氏は、CBS創立10周年記念講演においてこう述べておられました。「我々は過去の先輩達がやっていたこと、習慣になっていたこと、あるいは本に書いてあったこと、誰かが唱えていたことをやりたがるのです。しかしそれでは駄目なのです。時代は刻一刻と「変化」しているのです」。そして鈴木氏は「変化対応」をその経営の主軸に据え、様々なイノベーションを起こして企業成長を実現されてきました。

 チェンジ・リーダーにとって変化は脅威ではなく、イノベーションを起こしてみなさんが思い描く未来と幸福を実現する機会です。「どのような未来を創りたいか」を自らに問い、現実をしっかりと見つめ、変化の本質をとらえ、そしてやりぬく強い「思い」をもって未来とそれがもたらす幸福を実現する。思いなき者に新たな未来は創れません。みなさんは「何かを変えたい」という思いをもってCBSに入学されたと思います。その「変えたい」という熱い思い、志は今も変わらず、あるいはより大きく、みなさんの中にあると思います。

 みなさんはCBSにおいて様々な知識やつながりや新たな視点、そしてなにより実践力を得られたと思います。我々は分断され、しかし同時に複雑につながりあった世界に生きています。我々が今日行った選択が、一見遠く離れた世界での出来事に影響を与え、それがまた明日の、あるいは1年後の、あるいは100年後の我々に影響を与える、そういう世界に我々は生きているのです。

 そうした世界において、最善でなくともより善い選択を行うためには、知識が必要です。「善とはただ一つ、知識であり、悪とはただ一つ、無知である」とソクラテスは述べています。知識がないまま選択を行うことは、とても危険なことです。ホンダの創業者、本田宗一郎が「単なる一生懸命は何ら価値がない。否、誤った一生懸命は怠惰よりもかえって悪い。一生懸命には「正しい理論に基づく」ことが欠くことを得ない前提条件である」と述べているように、一生懸命が報われるためには、知識が必要なのです。

 しかしただ知識を得ればよいというわけではない、ということはCBSにおいて様々な知識を学ばれたみなさんも痛感されたことだと思います。「行動する知性。 Knowledge into Action」という中央大学のユニバーシティメッセージがまさに示すように、知識は実践されなければ意味がないのです。以前「変化する環境の中で武器を持たずに戦場に出させられているような危機感を感じ、武器が欲しいと思って入学した」という方がいましたが、その方は「CBSで得たものは武器ではなくて翼だった」と話されていました。みなさんはその翼をもって大きく羽ばたき、描いた未来を実現するためにCBSにおいて学んだことを実践していくことになります。知識を実践し、自分を変え、組織を変え、そして社会を変えていってください。

 われわれCBSも常に変化の中にあります。例えば、さらなるグローバル化へ向け、米国シリコンバレーとアジアでのフィールドラーニングを含むグローバルイノベーション教育プログラムを昨年度から開始しました。みなさんが身につけた知識・能力を駆使して海外でも通用するビジネスプランとして提案することで、その価値を体感し、実践に活かすきっかけとしていただくことが狙いです。プログラムに参加されたみなさんが現地で得たことは様々だと思いますが、CBSで得たビジネスの知見は世界共通の言語であることを実感されたのではないでしょうか。今後ぜひ、ここで提案された価値創造のアイディアを実現していっていただきたいと思います。

 そしてみなさんが未来を実現するために新たな知識やつながりが必要だと思った時、あるいは迷ったり悩んだり翼を休めたくなった時、ぜひCBSに戻ってきてください。変化を続ける我々を見ていただきたいと思いますし、我々はみなさんがいつでも気軽に訪れることができる、学びの「場」であり続けたいと思います。

 昨年CBSはビジネススクールの国際認証機関AMBAより再認証を受け、皆さんが本日授与されたMBA学位が世界トップクラスのビジネススクールと並ぶ水準を満たしたものであることが証明されています。AMBAの認証プロセスや他のAMBA認定校との交流の中で感じたことは、世界各国のビジネススクールが、大きく変化する環境の中で自分たちのプログラムをどう変えるべきか、そしてビジネススクールとその在学生・修了生が社会に対してどのような貢献ができるかを真剣に考えていることです。実はちょうど昨日AMBAの会報の最新号が届いたのですが、その特集テーマが「How Business Schools are Responding to Change」でした。

 CBSも一層価値ある学びを届けつづけるため、そして社会の期待に応えるため、不断の努力を続け変化していきたいと考えています。この点については、みなさんにも我々の変化を見守り続け、時には助言し、時にはお支えをいただきたいと願っております。

 本日はみなさんが未来にはばたく始まりの日です。この始まりの日に、みなさんの門出を祝い、みなさんの旅路に幸多からんことをお祈りいたします。

 みなさん、本日は、修了おめでとうございます。

 

令和8年9月12日 
中央大学大学院戦略経営研究科 研究科長 遠山亮子

●CBSについてもっと知りたいかたへ
CBSは、社会人に特化したビジネススクールとして、経験豊富なビジネスパーソンの皆さん(平均年齢は40歳程度)を対象としているところに特徴があります。
また、多忙なビジネス・パーソンの学びを強力にサポートする体制を整えています。たとえば、平日はオンラインで、土日は対面で講義を提供しています。また4月入学と9月入学という年2回の入学機会を提供しています。

CBSの特徴の詳細は以下よりご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/features/

CBSの特徴やカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/