商学部

商学部学生が小田原市で実態調査を実施しました

商学部3・4年次「演習(担当教員:中野 暁)」の学生が、2026年8月30日(日)~8月31日(月)で神奈川県小田原市を訪問し、学生の研究テーマに関する実態調査を行いました。

*本調査は中央大学商学部「特色ある学部教育補助」により、渡航費用の一部補助を受けております。


演習(ゼミナール)とは、少人数クラスで構成され、特定のテーマに関する研究発表、担当教員との質疑応答や学生同士の討論、またグループワークを通じて、学生の主体的な学修を促すための科目です。
商学部 1年次開講の「ベーシック演習」では、人文・自然・社会科学の幅広い分野から特定のテーマをめぐり、討論・発表などを通じて基礎的能力を養います。3年次~4年次開講の「演習/演習論文」では、各専門教員により2年間で自身の研究テーマを深めていきます。

鈴廣かまぼこ館におけるマーケティング戦略の現地調査

調査目的

 かまぼこの商品の生産、流通の流れを見学し、マーケティングの観点から、実際の商品戦略やチャネルを捉える。

調査結果

 私たち中野ゼミはゼミ合宿で箱根を訪れ、その際に鈴廣かまぼこ館を訪問し、現地調査を行いました。今回の調査では、単にかまぼこの製造方法や歴史について学ぶのではなく、施設の構成や展示、目的などをマーケティングの視点から観察しました。
 まず、幅広い顧客層を意識した施設作りが印象的でした。1階は、かまぼこ作りなどの体験型コンテンツを中心とした、子どもも楽しめる活気のある空間となっていました。一方で、2階・3階では、作品の展示がされているなど美術館のような落ち着いた雰囲気で、大人も楽しめる空間となっており、同じ施設の中でも異なる楽しみ方を提供することで、子どもから大人まで幅広い顧客層を取り込んでいると考えられます。特に、家族連れの場合、子どもは体験型コンテンツを楽しみ、大人は展示を楽しむことができるため、一つの施設で異なる顧客ニーズに対応できています。
 さらに、かまぼこ板を活用したアート作品コンクールによる話題性の創出も特徴的でした。かまぼこ板を素材としたアート作品のコンクールを実施し、さらに有名漫画家などにも取り組みに協力してもらうことで、かまぼこやかまぼこ館に対する興味を高める工夫がされていました。これは、かまぼこ板を単なる商品の付属品として扱うのではなく、アートという新たな価値を持つものとして活用する取り組みだと考えられます。また、著名人や地域の人々が関わることで、コンクール自体の話題性が高まり、SNSや口コミなどを通じて施設を知るきっかけにもなり得ます。その結果、かまぼこ館への集客につながるだけでなく、地域の人々との接点を生み出し、企業と地域とのつながりを強化する役割も果たしていると思います。
 以上の現地調査から、鈴廣かまぼこ館は、単にかまぼこを販売するための施設ではなく、「体験」「展示」「食」「アート」など複数の要素を組み合わせることで、顧客にさまざまな価値を提供している施設であることを学びました。このような取り組みは、商品の機能的な価値だけではなく、施設での「体験」や企業・地域との「つながり」といった付加価値を提供することで、顧客との接点を増やし、ブランドへの興味や愛着を高めるマーケティングにつながっていると考えます。