商学部

商学部学生がシンガポールとマレーシアで実態調査を実施しました

商学部「国際教養演習(担当教員:栗原文子)」の学生が、2026年8月2日(日)~8月8日(土)でシンガポールとマレーシアを訪問し、学生の研究テーマである、キャッシュレス決済の現状および多文化共生社会の宗教・経済的施策に関する実態調査を行いました。

*本調査は中央大学商学部「特色ある学部教育補助」により、渡航費用の一部補助を受けております。


国際教養演習は、世界の言語、歴史、文化等に関する知識を深め、それらと関連があるビジネスや社会活動について学習し、将来、多様な言語・文化背景を持つ人々と協働するために必要な能力の習得を目標とします。

キャッシュレス決済の現状および多文化共生社会の宗教・経済的施策調査

調査目的

 国際教養演習の一環としてシンガポールおよびマレーシア・ペナン島を訪問し、現地の企業や大学、商業施設への調査を行った。主に、キャッシュレス決済や消費者行動、様々な宗教的背景をもつ人々による多文化共生の実態、プラナカンを始めとする現地独自の文化様式について調査した。

調査結果

① キャッシュレ決済や消費者行動について
 政府主導で統一QRコード「SGQR」が整備され、PayNowやNETSといった決済手段が銀行口座と直結する形で標準化されている。JCBシンガポールやJETROシンガポールへの訪問を通じて、規格の統一と政府の強いイニシアチブが事業者・消費者双方のコストを下げ、普及を一気に加速させたことを学んだ。一方の日本では決済サービスが乱立し、店舗側の手数料負担や規格の分断が普及の障壁となっている。「普及の差は国民性の差ではなく、社会の仕組みの差である」という視点を得た。今回の調査では、若者から中年層ではカードを利用している人が多く、高齢者では現金を利用している人が比較的多いように感じた。もちろん、これは今回訪問した場所や時間の中での観察であり、シンガポール全体の傾向を示すものではない。しかし、キャッシュレス決済が普及している社会であっても、年齢層により決済方法の選択が異なる可能性があることに気づいた。

②多文化共生社会の実態
 シンガポールとペナンのスーパーマーケットでは、ハラル認証商品が当たり前に数多く並んでおり、シンガポールでのホーカーやフードコートでは、食器の返却にハラルとNO-ハラルでの区別があり、それがシンガポールでは自然と行われていたため、それだけ多くの人がハラルであり、宗教的な違いあるなかでもそれが国のなかでは一般的で普通であると理解した。また、JCBの駐在員からも、キリスト教国家であるフィリピンや、イスラム教徒が多い国では、彼らの宗教や文化を配慮した言動を選択することが重要であることを学んだ。

③現地独自の文化様式
 シンガポールのプラナカン博物館やペナン島のプラナカンマンションなどを訪問し、中国系移民と現地のマレー系住民などが融合して生まれたプラナカン文化の発展や、イギリス(イギリス東インド会社など)と、現地のマレー系住民や中国本土からの新規移民の間に立ち、交易の仲介役となり、莫大な富を築いたことがわかった。