商学部

「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田寄付講座)」にFC今治の矢野将文氏が登壇しました

商学部『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、6月26日(木)、FC今治の代表取締役社長の矢野将文氏が登壇しました。


Jリーグ・ビジネス論は、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

講義内容

 6月26日の授業では,まず人口減少にみまわれている今治の現状ならびに産業の状況が説明され,そのような環境下で「次世代のため,物の豊かさより心の豊かさを大切にする社会創りに貢献する」という理念の下で経営を行っていることが語られました。このような理念を掲げているからこそ,一見サッカーと関係のない教育事業(しまなみ野外学校,しまなみアースランド,Bari Challenge University,FC今治高等学校の運営等)にも力を入れており,それが地域におけるFC今治の存在感を高めているとのことでした。それに伴い,入場者数,売上高,パートナーシップの契約数・契約金額いずれもに増えつつある現状が説明されました。

 次に,J3対応のありがとうサービス.ゆめスタジアムに関して,さらにはJ1・2対応の新スタジアムであり,2023年に完成したアシックス里山スタジアムに関しても,資金調達に大変ご苦労されたエピソードなどを交えつつ説明していただいた。このスタジアム建設プロジェクトの資金調達にあたっては,前例のない規模で成功したことが説明され,多くの方々が,FC今治の現在あるいは将来における「目に見えない資本」を評価してくれて,資金提供に応じてくれたとのことでした。また,単にJ2以上のスタジアム昇格要件を満たし,入場者数増,ホスピタリティ向上といった成長戦略の必要性からだけではなく,多様性を認め合う社会の実現に寄与するために,さらにはビジョン実現のための「新しい」公共インフラとして機能させることを目的としているとのことでした。

 最後に,2030年に目指す姿についてご説明いただきました。人と組織,フットボール,里山と地域,ビジネスの各項目について,クラブのスタッフ全員で議論してステートメントを作成されたとのことでした。特にFC今治のコミュニティが,地域の共助のコミュニティになりうることを強調され,アシックスと提携し,ネーミングライツを取得していただくとともに,健康に関連する協業を進めている事例など,そのための取組事例もご紹介いただきました

 そして,ご講演後の質疑応答時間には,フロアーに降り,身を乗り出すようにして熱く返答していただきました。

関連リンク


  • FC今治

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  https://www.fcimabari.com/


  • 明治安田生命 Webサイト

  明治安田Jリーグ Webページ(外部リンク)
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