商学部

「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田寄付講座)」にFC琉球の川崎龍吾氏が登壇しました

商学部『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、6月5日(木)、FC琉球の執行役員マーケティング部長の川崎龍吾氏が登壇しました。


Jリーグ・ビジネス論は、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

講義内容

 6月5日の授業では,沖縄発・日本一うむさん(面白い・強い)なクラブのマーケティング実務というテーマで,ご講演いただいた。

 最初に,2024年にクラブの経営体制が変更され,転機となったたことが説明された。具体的には面白法人カヤックが筆頭株主なったとのことで,まずは同法人について概説された。社長に就任したばかりの柳澤社長から課されたミッションは,平均入場者数を3000人とする,ということであった。これは,昨年比で120%に入場者数を伸ばさなければならない数字であった。状況的には,直近1年でのクラブへの関心低下はJリーグ平均を大きく上回る水準であり,その理由は「試合内容・結果」が最多でJ3降格が大きく影響しているという,良好とは言えなかった。

 そのような中,実施した家族向けの第一の施策は,夢パスプロジェクトというものであり,沖縄県内の小学生を無料でスタジアム観戦に招待し,身近にプロスポーツを観ることができる環境を提供する企画であった。第二に,夢ボールプロジェクトであり,沖縄県内の小学生がデザインしたFC琉球オリジナルサッカーボールを寄贈する企画であり,今年は沖縄の全小学校にサッカーボール計1,064個を寄贈したとのことであった。第三に,雪を見たことがない沖縄の子どもたちに,人工降雪機をつかった雪まつりを開催したとのことであった。第四に,沖縄県は,貧困率・ひとり親家庭出現率ワースト1位なので,お母さんむけふるまい企画と銘打ち,野菜や魚などをプレゼントしたとのことであった。

 また,カヤックとの協働により,話題化を狙う「うむさん企画」を連発したとのことであった。例えば,ルヴァンカップなどでJ1のクラブと対戦する際に,相手のJ1クラブの人気に乗った,面白いポスターなどを多数作成し,話題を集めることができたとのことであった。その結果,昨年の5月22日のルヴァンカップ3回戦 C大阪戦では,7034人が来場し,クラブにとって「平日試合の最多動員」と「歴代最高の入場料収入」を記録することができたとのことであった。

 以上のような施策を実施した結果,2024年シーズンの平均入場者数はJ3の中でも最も好調に推移しており,3007人と目標を達成できたとのことであった。

 また,柳澤社長からは,もう一つ,マスコットのジンベーニョを軸にしてJ3で物販収入No.1になりましょうというミッションも課されており,そのコンプリートのために取り組んでいる諸施策についてもご説明いただいた。

関連リンク


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  • 明治安田生命 Webサイト

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