商学部『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、4月17日(木)、浦和レッドダイヤモンズのトップチームのチーム管理部長の星野高明氏が登壇しました。
Jリーグ・ビジネス論は、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。
講義内容

4月17日の授業では、最初にクラブの紹介が行われました。星野氏は、様々なクラブの特徴に言及されましたが、特にハートフルクラブについて重点的に説明されました。当該クラブは単なるサッカースクールではなく、サッカーを楽しむこと、一生懸命取り組むこと、そして他の人を思いやることを重視しているとされました。年間350の小学校や幼稚園・保育園に受け入れてもらい、スクール活動等を行っているそうです。次に戦績についてもご説明いただき,タイトルはこれまで16回獲得しており,これはJリーグでは2番目の獲得数であること,さらにはACLで3回優勝しているが,これはアジアにある約2万のクラブの中でもレッズだけであると説明された。また、浦和レッズのホームタウンについても説明されました。浦和という地域には、高い世帯年収、高い教育水準、高い居住性という特徴があるが、加えて埼玉サッカーには110年の歴史があり、サッカー熱が非常に高いということに言及されました。
スタジアムの特性にも言及され、浦和レッズのメインスタジアムである「埼玉スタジアム2002」は63,700席と国内最大のサッカー専用スタジアムであるとされましたが、加えて「浦和駒場スタジアム」というスタジアムも大事にしており、そこを聖地として位置づけ、女子チームを中心に利用しつつ、そのネーミングライツをレッズが購入していると説明されました。
事業活動に関連して、まずサポーター特性について説明していただきました。レッズのサポーターには幾つかの特徴があり、例えば来場者のホームタウン(HT)居住率はJ平均より10%程度低いが、それだけHT以外から誘客できているということであり、HTの方の来場者数の絶対値が一定水準以上であれば、ネガティブにはこの数字をとらえていないということ、次に同伴者については友人という回答が家族という回答より多いのはレッズのみであること、等々と説明されました。特に、レッズの場合は、無償チケットを基本的には配らないけれども(その理由は、クラブ側の収益面の観点と、お金を払って入場したお客への配慮の観点からということでした)、入場者数は常にJリーグではトップクラスであるとのことであり,入場者数は常にJリーグではトップクラスであり、そのため入場料収入はJ平均の約2.4倍、グッズ販売はJ平均の約3倍となっており、これらはサポーターに支えられている結果であると説明されました。さらに,アフターコロナにおける浦和レッズのマーケティング施策に対する考え方を整理してご説明いただいた。
最後に、レッズのサポーターは、世界の中で最も筋金入りのサポーターとしてトップ5に選ばれたことがあることからも分かるように非常に熱狂的であり、試合においては爆発的な感情が発露され、そこにスポーツの強みがあるとされたうえで、その強みを活かしたレッズならではのスポンサー営業に対する考え方が説明されました。
関連リンク
- 中央大学商学部「プログラム科目」(中央大学公式Webサイト)
「スポーツ・ビジネス・プログラム」Webページ
※スポーツ・ビジネス・プログラムは2026年度以降、募集はありません。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/commerce/point/program/program_01/
- 浦和レッドダイヤモンド
Webサイト(外部リンク)
https://www.urawa-reds.co.jp/
- 明治安田生命 Webサイト
明治安田Jリーグ Webページ(外部リンク)
https://www.meijiyasuda.co.jp/brand/jleague/