商学部『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグ・ビジネス論Ⅱ(明治安田寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、11月14日(木)、横浜FCの営業本部長の杉尾浩平氏が登壇しました。
Jリーグ・ビジネス論は、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。
講義内容
12月6日の授業では、 横浜FCの歴史と概略の紹介、損益構造、Jのクラブができること、および横浜FCでの取り組みについてお話しいただいた。
横浜FCは悲しい出来事が発端となり、生まれたサッカークラブである。その出来事とは、前身の横浜フリューゲルスの親会社が破綻し、横浜マリノスに吸収合併されたということである。しかし、フリューゲルスのサポーターがクラブ再興のために努力し、苦難の果てに現在J1の舞台で闘っている。
Jリーグのクラブにできることにも言及され、地域貢献や感動や夢を与える存在として、その可能性は無限大であるとされた。しかし、そうだとしても、存続・発展のためには一定の収益も必要だが、それをどうやって実現するのかということに関して、横浜FCの取組みが紹介された。まず事業(集客、物販、広告など)、普及(ホームタウン活動、シャレン活動、サッカースクールなど)、および強化のバランスが大事であるとされた。
次に、横浜FCの損益構造が説明された。2023年シーズンは約4億円の黒字であり、特に選手人件費率が高い構造となっているが、これはJのクラブに概ね当てはまるものであるとされた。そして、事業の事例としてクラブの収益の半分を占めるスポンサー収入について言及された。重要なポイントは、スポンサー企業がクラブを活用することであり、サッカークラブと共に企画を創り上げることであり、企業一体となって応援してくれていることであり、これらは少しずつ形になり始めているとのことであった。しかし、さらにスポンサー企業の事業に貢献したり、認知度を高めるためにスタジアムを満員にする企画を継続して行っていくことが大事であるとされた。次に普及の例としてホームタウン活動(SDGsの取り組み、子供たちへのアクション、地域活性のためのイベントの開催や参加)が説明され、横浜FCへの関与度を高め、集客効果へのリンクとしていくことが大事だと説明された。
最後に、横浜FCが目指す未来について語られ、大きな拍手と共に講演を終えた
関連リンク
- 中央大学商学部「プログラム科目」(中央大学公式Webサイト)
「スポーツ・ビジネス・プログラム」Webページ
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/commerce/point/program/program_01/
- 横浜FC
Webサイト(外部リンク)
https://www.yokohamafc.com/
- 明治安田生命 Webサイト
明治安田Jリーグ Webページ(外部リンク)
https://www.meijiyasuda.co.jp/brand/jleague/