商学部

商学部関根ゼミが長野県佐久穂町の魅力を伝える「サクタビ」を開催!―佐久穂の食・人・自然を満喫するファミリーキャンプ―

中央大学商学部の『スポーツ・ビジネス・プログラム』の一つ「スポーツ・ビジネス・チャレンジ演習・実習(明治安田生命寄付講座)」(担当:商学部准教授 関根 正敏)では、履修学生が、スポーツを活用した地域活性化プロジェクトに挑戦しています。


この講座では、東京都府中市を拠点に、NPO法人府中アスレティックフットボールクラブや府中市市民活動センタープラッツと協働し、府中市唯一の姉妹都市である長野県佐久穂町との交流活動の発展を目指した活動を展開しています。2023年9月9日(土)、10日(日)に、府中市民を対象に、食・人・自然を体験するファミリーキャンプ「サクタビ」を佐久穂町で開催しました。

 本企画を立案・実施した履修生は、府中市と佐久穂町の地域課題を調査し、「府中と佐久穂のひとをつなぎ、持続的なまちづくりに貢献する」という理念を掲げてきました。その中で、これまで姉妹都市交流に関わりが少なかった「ファミリー層」に注目し、佐久穂町に興味を持ってもらうことや、訪れた人に佐久穂町を好きになってもらうことを目指して活動を続けてきました。コロナ禍にはオンラインツアーという形で移動が困難な中でも交流活動を継続する方法を模索し、昨年度は実際に府中市の家族が佐久穂町を訪れ、モニターイベント形式の地域資源体験型キャンプ「サクキャン」を開催していました。

 こうした活動の経緯の中で、今年度は、府中市民保養所「やちほ」や佐久穂町内のキャンプ場を拠点に、実際に佐久穂町現地での交流イベントを企画しました。昨年実施の「サクキャン」をベースにしながらも、佐久穂町の生産者の方々と府中市民との交流の機会を増やしたり、参加者のニーズに沿えるように各家庭でプランの選択ができようにしたりするなど、さらに佐久穂を満喫できる企画にバージョン・アップさせました。また、作新学院大学の学生にも協力いただくことができ、この活動を支えるスタッフの幅を広げることにも成功しました。 

 このプロジェクトを通じて、府中市や佐久穂町の多くの人や組織と繋がり、姉妹都市交流を支えるネットワークを構築しながら、新たな交流形態を構築することができました。 また、本年度は作新学院大学の講師、学生の方々や、府中市の皆様にもご協力いただきました。このような輪が広がることを、この事業では目指しており、今後もさらに府中と佐久穂のまちづくりを支える関係人口を増加させていくことが期待されます。

実施レポート

〈イベント概要〉

〔名  称〕 家族で佐久穂を満喫する旅「サクタビ」 

〔日  程〕 2023年9月9日(土)~10日(日)

〔活動場所〕 長野県南佐久郡佐久穂町

〔宿泊施設〕 Aプラン:駒出池キャンプ場 、Bプラン:保養所やちほ 

〔概  要〕 府中市唯一の姉妹都市である佐久穂町で食・ひと・自然を体験するファミリープログラム 

〔目  的〕 ファミリー層に興味を持ってもらうこと、佐久穂町を好きになってもらうこと

〔対  象〕 府中市内在住・在学の小学生以下の子どもと家族 

〔参加人数〕 参加者27名(Aプラン15名、Bプラン12名)、スタッフ18名 

〔コンテンツ〕Aプラン【アクティブにキャンプを楽しむ】 
        1日目:信州サーモン食べ比べ、ソーセージ作り、バーベキュー 
        2日目:白駒池でのトレッキング 
        Bプラン【ゆったりと食と自然を満喫する】 
         1日目:そば打ち体験  
         2日目:白駒池でのトレッキング、プルーンの収穫体験 

〔協  力〕 NPO法人府中アスレティックフットボールクラブ、府中市市民活動センタープラッツ 

〔協  働  者〕 花の郷・茂来館、八千穂福祉センター、佐久穂町役場、きたやつハム、駒出池キャンプ場、保養所やちほ、佐久穂町そば組合、
                佐久穂町議会議員、須田農園、八千穂漁業、黒澤酒造、青苔荘、作新学院大学特任講師 
 

白駒池トレッキング

今回、A・B両プラン共通で行ったのは白駒池でのトレッキングです。佐久穂町山岳ガイドの須田芳明様、井出浩様に案内をしていただきながら、約二時間かけて散策、佐久穂町の自然を満喫しました。散策した白駒池のまわりは神秘的な「苔の森」に囲まれており、その壮大な自然の美しさに感動していました。小さいお子さんには険しい道のりもありましたが、ガイドの方の説明を真剣に聞いたり、仲間とともに楽しく散策したりする姿に感銘を受けました。 

Aプラン

信州サーモン食べ比べ(八千穂漁業)

養殖場でえさやり体験、お魚に触ったりできるふれあい体験、信州サーモンの食べ比べなどの活動をしました。 社長のお話を熱心に聞いてメモをしたり、お魚に触って質問をしている子どもたちもいて、とても感動しました。 信州サーモンの食べ比べでは、熟成したものと、新鮮なものをいただきました。味が全然違かったのですが、両方とも本当に美味しかったです。佐久穂町の素晴らしい自然で育てられたお魚たちと触れ合ったり、その信州サーモンを味わったりしたりと、普段経験することのできないような体験、学びを参加者だけでなく、自分たちも経験することができました。 

ソーセージ作り(きたやつハム)

佐久穂町で放牧豚を育て、ドイツで受賞されたこともある「きたやつハム」の社長である渡邉敏さんにご協力を頂き、参加者のご家族の皆さんとソーセージ作りをしました。肉を混ぜるところから最後はお肉を羊の腸に詰めるところまでの普段味わうことのない製造過程を体験し、食の有り難みを学ぶことができました。

BBQ・キャンプ

Aプランはキャンプ場でテント泊を行いました。慣れないテント設営を作新学院大学の武田先生を初めスタッフ、参加者一同力を合わせて楽しく張ることができました。また、BBQでは自分たちで作った愛情たっぷりのソーセージと黒澤酒造の日本酒を黒澤社長と共に味わいました。キャンプ場からは星空がよく見えお子さん達と星座を探し楽しみました。朝にはキャンプ場の池の周りを散策し東京では見ることの出来ない高地ならではの生物を発見し沢山のことを学ぶことができました。 

Bプラン

そば打ち体験(佐久穂町そば組合)

佐久穂町そば組合組合長・坪井正さん、佐久穂町そば打ち愛好会会長・市川和歳さん、畠山光男さんにご協力いただき、佐久穂町特産の「信州ひすいそば」のそば打ち体験を行いました。そば粉をこね、生地をのばし、切って食べるまでの一連の流れを体験し、ひすいそばの特徴やそば打ちの魅力について知ることができました。  

レクリエーション

そば打ち体験の最中に作新学院大学の学生と協力し、参加者のお子様とレクリエーションを行いました。はじめは初めて会うお友達と少し緊張気味のお子様たちでしたが、遊んでいくうちに徐々に笑顔が増え仲良くなっていく様子をみて、私たちも楽しむことができ、お子様たちとの仲を深めることができました。

プルーン収穫体験(須田農園)

須田農園では、オーナーの須田清さんにお話を伺いながら、信州ブランドのプルーンの収穫や試食会を行いました。絶品リンゴジュースのウェルカムドリンクで乾杯をし、参加した家族はかごいっぱいに収穫をして持ち帰っていました。また、試食会ではとりたての生プルーンを食べ、参加者の皆さまはとてもいい笑顔をしていました。その後、プルーンについてのクイズ大会をし、正解したお子さんにプルーンをあげるという須田さんのお気遣いに感謝し、クイズ大会はとても白熱していました。 

学生・担当教員のコメント

仲真次 新菜|国際マーケティング学科 2年


 今回の「サクタビ」に関わっていただいた佐久穂町の方々、プラッツの方々、作新学院大学の方々、皆様のご協力のおかげで無事成功し、参加者の皆様も私たちも楽しむことができました。佐久穂町の魅力を伝えようと活動していきましたが、佐久穂町の暖かい皆様と関わる中で、私たちが佐久穂町の虜になりました。また、学生にも優しく対応していただいた参加者の皆様にも大変感謝しています。皆様の笑顔を見ることができて、今までの苦労も価値のあるものだと感じることができました。皆様のおかげで、自身の成長を感じることができました。貴重な経験をありがとうございました。 
 

飯島 成美|国際マーケティング学科 2年


 準備から当日の運営まで、初めての経験ばかりで苦戦することが多く、不安も大きかったのですが、佐久穂町の協働者様をはじめとして協力してくださったすべての方々、参加してくださった皆さんのおかげで、かけがえのない時間を過ごすことができました。参加者の方の笑顔や、楽しんでくださる姿を見ることができて本当に嬉しかったです。この経験を次の企画に活かせるように引き続き活動していきたいと思います。 

片岡 芹菜|経営学科 2年


 企画・準備段階から本番に至るまではあっという間で苦戦したことも多かったですが、参加者の皆さんが楽しんでくださっている様子を見られて良かったです。また、私自身も佐久穂町の食や自然についてたくさん知ることができ、魅力的な協働者の方々と出会えたことを嬉しく思っています。「サクタビ」を通して学んだことを今後の活動に活かしていきたいです。ご参加・ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。 

森 優人|経営学科 2年


 初めに指導していただいた関根先生や協力していただいた方々には感謝しかありません。イベント計画、実施を通して数々のことを学び自分自身刺激を受け成長したと感じています。この経験を今後にも繋げていきたいです。「サクタビ」に参加してくださった方々の笑顔、最高でした!ありがとうございました!

関根 正敏|中央大学商学部准教授


〜事業の継続が地域を支えるネットワークを拡げる!〜  
 この授業で大切にしていることを、まさにゼミ生たちは実現してくれました。このサクタビは、単なる一つのアウトドア事業ではなく、府中市の地域スポーツクラブや市民活動センターをはじめ、両都市の行政、佐久穂町の生産者さんなど、多くの人に関わっていただき、みんなで作り上げるイベントです。そうした多主体協働のイベントを、今年の受講生たちはさらにパワーアップさせてくれました。事業を続けられたことで、この取り組みを支える人たちも前向きになり、将来的な地域づくりを支える素地を築くことにもつながったと思います。

 関根ゼミ生のみんな、本当にお疲れ様でした! 

関連Webページ

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