商学部

「Jリーグ・ビジネス論Ⅱ(明治安田生命寄付講座)」に明治安田生命保険相互会社の塩田信行氏が登壇しました

商学部の『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグビジネス論Ⅱ(明治安田生命寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、11月9日(木)、明治安田生命保険相互会社ブランド戦略部長の塩田信行氏が登壇しました。


「Jリーグ・ビジネス論」では、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

 11月9日の授業では、Jリーグのタイトルスポンサーであると同時に、全都道府県のJリーグクラブ(Jリーグ所属クラブがない場合は、JFL等所属クラブ)にスポンサーシップを行っている明治安田生命様に、企業がスポーツを支えることの意義や目的を中心に語っていただいた。
 最初に、明治安田生命がJリーグを協賛することの背景をご説明いただいた。スポーツには人を元気にする力(新たなビジネスを生むエネルギーを内包)、人を集める力(豊富なビジネス機会の創出)、そして人を結びつける力(協力・協働による新しい価値創造)がある。そして、明治安田生命は、Jリーグをハブとして、Jリーグのパートナー企業、地方自治体・地域の競技団体、マスコミ・メディア、そしてJリーグのサポーターとつながることができる。また、Jリーグ百年構想や理念が、明治安田生命の「地域に寄り添う」というめざす姿と一致したことや、 各クラブが地域に根差しているJリーグと、全国に営業拠点を構える明治安田生命だからこそ、地域社会との密着においてさらなるシナジー効果が生まれると考えたとのことであった。そこで、現在ではタイトルパートナー契約に加えて、Jリーグの全60クラブ(J1:18、J2:22、J3:20)、Jリーグクラブがない地域はJFL等の所属クラブに対して、個別にクラブスポンサー契約を締結することとなっている。
 続いて、Jリーグとの具体的な取り組みについて、第0期(2014年の出会いとスポンサー契約締結)、第1期(2015年からの関係構築期)、第2期(2019年からの共創期)、そして第3期(2023年からの社会的価値の創出期)に分けてご説明いただいた。最初に第1期についてであるが、この段階ではまずは関係構築を重視し、「全員がサポーター」を合言葉に、従業員やその家族、そしてお客様と一緒にJリーグの試合を観戦することから始めた。2023年度10月時点で延べ200万人以上が観戦し、Jリーグのクラブの応援意識が醸成されてきたとのことである。
 次に第2期では共創を重視し、JクラブとJリーグウォーキング(地元のJリーグ選手等と歩くイベント)を実施し(延べ参加者数6万人以上)、また小学生向けのサッカー教室を頻繁に協働実施するようにしたとのことである。同時に、明治安田生命がJリーグを応援していることを認知してもらうために、メディアプロモーションも積極的に行い、当初の認知度を2倍以上に高めることに成功したとのことであった。
 最後に第3期であるが、ここでは社会的価値を創出することを重視した取り組みを実施していくことを目指しているとされた。これまでも社会価値向上のためにJリーグのシャレン!(社会連携活動)を、Jの各クラブと協働で実施してきたが、2023年度より、全クラブとの統一取組みを展開している。例えば、日本赤十字社協力のもと、献血の啓蒙活動を行なう「シャレン!で献血」を実施、各クラブ・JFL等のスタジアム内に、試合日に献血バスを設置し献血の案内をすることなどである。

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