商学部

「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田生命寄付講座)」にFC町田ゼルビアの運営・広報担当部長の岡田敏郎氏が登壇しました

商学部の『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグビジネス論Ⅰ(明治安田生命寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、4月27日(木)、FC町田ゼルビアの運営・広報担当部長の岡田敏郎氏が登壇しました


「Jリーグ・ビジネス論」では、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇し、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

 427日の授業では、最初にゼルビアの特徴が説明されました。第一の特徴は、町田はサッカーの街として昔から有名であり、起源は少年サッカーのクラブだったということです。通常のJリーグのクラブの場合、トップチームが創られ、それからユース、ジュニアユース、ジュニアの順に形作られていくが、ゼルビアは逆の順番であったとのことです。第二は、現在のJリーグのクラブの中で、唯一JFLに降格した経験があるということです。第三は、現在、サイバーエージェントのグループ会社となり、大きく変革しているただ中のクラブであるということです。

 

 次に、スポーツクラブ経営のポイント、すなわちビジネスモデル、クラブフィロソフィー、およびマーケティングについて説明されました。

 最初にビジネスモデルについては、3つの経営指標として、①サッカーの成績、②集客数、③売上に着目しており、①から順に改善していくことで正のスパイラルが産まれ、いずれの指標も向上していくことが説明されました。また、同時に地域密着型のビジネスを指向されていることにも言及されました。

 第二に、クラブフィロソフィーについて、ビジョン、ミッション、ヴァリューの順に説明されました。ビジョンとはクラブが目指すべきゴールであり、具体的には日本を代表するビッグクラブになり、町田を世界に知らしめることであると説明されました。次に、ミッションとはクラブの存在意義であり、街だという地域の発展に貢献することであるとのことです。最後にビジョンとはクラブが提供できる価値のことであり、具体的には夢、熱狂、感動を提供することであると説明されました。

 第三に、マーケティングについて言及されました。具体的には、スタジアムへいかに来場してもらうかに焦点を当てていて、来場したことのない潜在層にはいかに興味をもってもらうか、招待券等で一度くらい来場したことのあるライト層にはスタジアムでいかに熱狂・感動してもらうか、リピートしてくれるファン層にはいかにさらに愛着を高めてもらうか、以上の3つのフェーズ毎に着目点が異なることに言及されました。

 

 最後に、ビッククラブに取り囲まれ、非常にアクセスが悪い場所にスタジアムがあるという側面を受け、それを逆手にとった独自の様々な施策(ホームスタジアムのブランディングを徹底する施策)を展開していることが語られました。

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