商学部

商学部 山口朋泰教授が「日経・経済図書文化賞」など各賞を受賞しました

商学部会計学科の山口朋泰教授の著書『日本企業の利益マネジメント-実体的裁量行動の実証分析』(中央経済社)が、「第65回日経・経済図書文化賞」、「日本会計研究学会第81回太田・黒澤賞」、「日本管理会計学会2022年度文献賞」を受賞しました。

書籍の紹介

『日本企業の利益マネジメント-実体的裁量行動の実証分析』


 本書は、日本企業の経営者による実体的裁量行動(事業活動を通じて利益を調整する行動)の実施状況・経済的帰結・要因を、実証的アプローチによって体系的に解明したものであり、会計制度の設計や経営者・投資家の意思決定に役立つことが期待される。

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「日経・経済図書文化賞」(日本経済新聞社・日本経済研究センター)

本賞は、経済および経営・会計分野の学問、知識の向上に貢献すると共に、その一般普及・応用に寄与することを目的としており、経済・経営に関する図書の中から優れた作品を表彰するものである。

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「太田・黒澤賞」(日本会計研究学会)

 

 本賞は、わが国会計学の理論的礎石を築かれ、また、会計制度の近代化に貢献された太田哲三先生と黒澤清先生の名を冠した賞であり、優秀な著書に対して授与される。


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「文献賞」(日本管理会計学会)

   本賞は、管理会計学およびその隣接諸学に関する理論または応用の分野の発展に貢献するところが顕著であると認めた著書の著者に授与されるものである。

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教員コメント

山口 朋泰 教授


 このたびは、非常に名誉な賞をいただき、身の引き締まる思いです。これまで支えてくださった先生方、出版助成をしてくださった公益財団法人日本証券奨学財団、編集・出版をしてくださった中央経済社の方々に、この場を借りてお礼申し上げます。

 本書は、私が大学院生の時から約15年間行ってきた経営者行動に関する研究成果を集成したものです。企業の経営者は自社の経営状況を「財務諸表」という表にまとめ、定期的に外部の関係者に向けて報告しています。その表には企業の経営状況を示す様々な会計数値が表示されていて、企業経営の良否を判断する材料となるため、財務諸表は経営者の通知表(成績表)と呼ばれることがあります。ただし、学生が学校でもらう通知表の点数とは異なり、財務諸表の会計数値はルールに違反しない範囲で一定程度調整することが可能です。

 本書では、経営者が会計数値(特に、利益)を調整する行動を研究対象としています。具体的には、経営者はどのような方法で利益を調整しているのか、どのような動機で利益を調整するのか、利益を調整した後にはどのような結末が待っているのか、ということを会計数値や株価などのデータを使って明らかにしました。このような経営者行動に興味がある人(あるいは通知表の点数を書き換えたいと思ったことがある人)は、ぜひ本書をご一読ください。

 

関連Webサイト

・山口朋泰教授 研究者データベース(researchmap)(外部サイト) 
 
https://researchmap.jp/tomoyasu_yamaguchi