商学部

「Jリーグビジネス論Ⅱ(明治安田生命寄付講座)」に 東京ヴェルディ コンシューマー事業部 藤田恭輔氏が登壇しました

商学部の『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグビジネス論Ⅱ(明治安田生命寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、10月27日(木)、東京ヴェルディのコンシューマー事業部の藤田恭輔氏が登壇しました


「Jリーグ・ビジネス論」では、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が講師として登壇し、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

 1027日の授業では、 東京ヴェルディの概要、課題、およびマーケティング戦略についてお話しいただきました。

 最初に東京ヴェルディの歴史、それからリブランディングについて語られました。リブランディングの目的は新たなビジネスの柱としてブランドビジネスを展開するためだとされ、サッカービジネスが地域に根差したビジネスモデルになるのに対して、ブランドビジネスではサッカー業界の垣根を超え、東京ヴェルディブランドを世界に発信することになるとされました。リブランディングを徹底するために、スポンサーロゴをコーポレートカラーからユニフォームに馴染むカラーリングに変更するといったことも行ったとのことでした。その結果、ユニフォームの販売数は増加し、アパレル業への展開の道筋ができ、クールなヴェルディブランドのビールも好評だとのことでした。次いで、ヴェルディは総合型クラブを目指しているとされました。すなわち、単なるフットボールクラブから、エンターテイメントの創造・発信を行うとともに、多様なスポーツ競技展開の推進・普及、教育活動の強化を行い人材育成も行っていくクラブになることが目標であるとのことでした。

 次に、東京ヴェルディの課題について語られました。ホームスタジアムの観客収容数が4.8万人と多いこともあるが、観客収容率は10%台でJリーグ最低水準にあるとのことであり、観客動員数は2019年度でFC東京と比べて約六分の一であるとのことでした。そのためホームタウン活動を効果的に実施したいのだが、東京ヴェルディの近隣にはFC東京や町田ゼルビアが所在し、少し範囲を広げると10クラブがひしめき合う状態であり、なかなか効果的な手を打つことができないことが課題であるとされました。

 最後に東京ヴェルディのマーケティング戦略について語られました。Jクラブの収益はファン数の多寡に左右されるので、集客ターゲットの一つとして410歳の子供を持つホームタウンファミリーを定め、「ヴェルディってなんか面白そう、楽しい。」と思ってもらったうえで、来場するきっかけ、再度来場するきっかけを与え続けることが必要だとされました。そのためには、観戦以外の感動体験を創出することが重要であり、そのために資源が十分ではないなか、「公園以上遊園地以下」をコンセプトに、子どもが安心安全に楽しめ、コンテンツの充実したキッズパークを展開したり、他競技、学生、他企業とのコラボイベントを工夫して行ったりしているとのことでした。

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