商学部

「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田生命寄付講座)」に横浜Fマリノスの元代表取締役社長の嘉悦朗氏が登壇しました

商学部『スポーツ・ビジネス・プログラム』の科目の一つである「Jリーグ・ビジネス論Ⅰ(明治安田生命寄付講座:担当教員 渡辺岳夫)」に、77日(木)、横浜Fマリノスの元代表取締役社長の嘉悦朗氏が登壇しました。


「Jリーグ・ビジネス論」は、主としてJリーグの各クラブの経営者・経営管理者が週替わりで講師として登壇して、地域特性、スポンサー特性、スタジアム特性、サポーター特性を踏まえて、どのようなクラブ経営を行っているのかをご講義いただいています。

 77日の授業では、「横浜Fマリノスの経営改革」について語られました。

  嘉悦氏が社長に就任した当時、親会社の日産に過度に依存する収益構造が常態化しており、アマチュアスポーツの延長線上の経営が行われていました。親会社の経営状況の変化がクラブの死活問題に直結する状況であったということでした。実際に、2009年の嘉悦氏社長就任の前年にリーマンショックがあり、親会社の経営状況は最悪で、マリノスの経営も悪化してチームの強化も十分に行えない状況でした。

 

 そこで嘉悦氏はマリノスの抜本的な経営改革に着手しました。第一段階として着手したのは「マリノスの再生」であり、成長のための投資の原資を生み出すための収益の改善と、強くて魅力的なチーム作り(強化)に取り組みました。具体的には多様なアイデアの結集による自主売上の拡大であり、日本最大の収容力を有するスタジアムの入場者数の増加に真正面から取り組むとともに、強化のために中村俊輔選手の獲得を目指しつつ、現場の監督などとの議論を繰り返したそうです。しかし、それでも黒字はわずかにしか出ず、現状を前提とすると収益面で限界があることも明らかになりました。

 そこで、第二段階として嘉悦氏が着手したのは「マリノスの進化」であり、シティ・フットボール・グループとの資本提携に取り組みました。これによりグローバル・スポンサーの開拓、革新的な強化などを目指したとのことです。

 そして最後の段階として、施設関連費の大きな負担につながっていた難題、「マリノスタウンの移転問題」の決着に取り組んだとのことです。

 これらの取り組みにより、「現在のマリノスの礎が築かれた」といえるとのことでした。

関連Webページ

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