• 中央大学で学びたい方
  • 在学生の方
  • 保護者の方
  • 卒業生の方
  • 一般・地域の方
  • 企業・研究者の方

ロースクール
三つの方針

  • 学位授与の方針
    (ディプロマ・ポリシー)
  • 教育課程編成・実施の方針
    (カリキュラム・ポリシー)
  • 入学者受け入れの方針
    (アドミッション・ポリシー)

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

(1)法科大学院(法務研究科法務専攻)において養成する人材像

私たちが暮らす現代社会では、あらゆる場面において、法律が深く関わっており、法律紛争は経済、産業、科学、医療、環境部門など多岐の領域におよび、増加しています。その中で必要とされるのは、幅広い知識はもちろん、適切な問題解決能力、豊かな人間性、高い倫理観を持った法曹です。
中央大学の歴史は、1885年に増島六一郎をはじめとする18名の少壮法律家が創設した「英吉利法律学校」に始まります。創立者たちは実践的な法律を教える場をつくりたいという情熱のもと、有為な実務法曹を養成することに尽力しました。当時の英吉利法律学校広告には、「實地應用ノ素ヲ養フ」という理念が示されており、そこには法の叡智を学び、事件の事実に対して法を適用する修練の体得を肝要とする精神の原点を見ることができます。こうした「実学の精神」は脈々と引き継がれ、本学は、100年を超える歴史の中で数多くの人材を法曹界に輩出してきました。
本学法科大学院(法務研究科法務専攻)は、次の100年も実学を貫き、市民に身近なリーガル・ジェネラリスト(①)及び社会のニーズに応えるリーガル・スペシャリスト(②~⑥)を養成します。

  • 養成する法曹像
    ①市民生活密着型ホーム・ローヤー
    ②ビジネス・ローヤー
    ③渉外・国際関係法ローヤー
    ④先端科学技術ローヤー
    ⑤公共政策ローヤー
    ⑥刑事法ローヤー

これらは主として弁護士を念頭に置いた法曹像ですが、その趣旨は裁判官や検察官にも当てはまるものであって、人間や社会についての深い洞察力を備え、かつ、専門的能力を有する裁判官や検察官の候補者を養成することも本学法科大学院(法務研究科法務専攻)の重要な目標の1つです。

(2)法科大学院(法務研究科法務専攻)を修了するにあたって備えるべき資質・能力

本学法科大学院課程では、法律実務の基本に習熟することはもとより、実務を批判的に検討し、発展させる創造的能力を修得することにも努めます。そして、リーガル・ジェネラリストとしての資質として、市民の日常生活に関わる法分野において幅広い法律知識と問題解決能力を獲得し、豊かな人間性及び高い倫理観を養い、リーガル・スペシャリストの資質として、専門的な法分野における新しい知識を獲得し、分析能力及び問題解決能力を修得します。また、養成する法曹像に即して、次のような資質を高め、能力を修得します。

  • 市民生活密着型ホーム・ローヤー
    市民生活に根ざした法曹として必要な、たとえば、消費者法、労働法、家事紛争と法、医療と法、社会保障法、裁判外紛争解決制度などの知識を身につけます。
  • ビジネス・ローヤー
    ビジネスの最先端の現場で発生するさまざまなニーズに即応する法曹として必要な、たとえば、経済法、企業取引法、ビジネス法務戦略、事業再生法、倒産法などの知識を身につけます。
  • 渉外・国際関係法ローヤー
    国際的に活躍できる法曹として必要な、たとえば、国際私法、国際経済法、国際交渉などの知識を身につけます。
  • 先端科学技術ローヤー
    知的財産戦略や先端科学技術などの分野を担う専門法曹として必要な、たとえば、知的財産法、情報法、IT社会と法、ベンチャー・ビジネスと法、環境法などの知識を身につけます。
  • 公共政策ローヤー
    公共政策分野に強い法曹として必要な、たとえば、政策形成と法、実務行政訴訟、租税法、自治体ローヤリングなどの知識を身につけます。
  • 刑事法ローヤー
    刑事法分野の先端的テーマを取り扱うことができる法曹として必要な、たとえば、経済刑法、企業・組織の不正活動と法、被害者と法、国際刑事法などの知識を身につけます。

(3)法科大学院(法務研究科法務専攻)の修了に必要な学習量と修了要件

法科大学院課程の設置基準を遵守しつつ、その質的水準を上回る内容の教育課程を整備し、必要な授業科目群毎に、理論と実務を架橋して創造的な法実務運用能力を養成するための授業科目を数多く配置しています。そして、それぞれの科目の履修と単位の取得に必要とされる予習・復習を含む学習量(学修内容)については、履修要項と講義要項(シラバス)において、具体的に定めています。本学法科大学院課程を修了するのに必要な要件を各授業科目群において修得を要する単位数で示すと、下記の通りです。法律基本科目群の授業科目を中心に、各授業科目では、ソクラティック・メソッドによる双方向・多方向の討論や質疑応答が展開されますので、科目履修のための授業出席にあたっては、事前に指示される予習が不可欠となります。

<2017年度未修カリキュラム>
法律基本科目群 61単位
実務基礎科目群 10単位
基礎法学・外国法・隣接科目群 6単位
展開・先端科目群 17単位
合計 95単位

*各科目群の修了に必要な単位数(94単位)に加え、いずれかの群において1単位を修得する必要があります。

(4)活躍することが期待される修了後の進路

本学法科大学院課程を修了した者は、裁判官、検察官、弁護士として、裁判所、検察庁、法律事務所において法曹としての職務に従事するほか、官公庁や企業等の法務部門において、法律上の知識や能力を生かした専門的な仕事をすることが期待されます。また、多様な資質を基礎として本学法科大学院課程を修了した者には、国際性、語学力、外国法曹資格などを活用し、国際的な舞台でグローバルな視点で活躍を始めているほか、在学中の研究特論の履修や博士後期課程への進学、助教への就任により、学究としての歩みを始めています。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

(1)法科大学院(法務研究科法務専攻)において展開するカリキュラムの基本方針・構成

本学法科大学院(法務研究科法務専攻)のカリキュラムは、ディプロマ・ポリシーを達成するため、法律基本科目群、実務基礎科目群、基礎法学・外国法・隣接科目群、展開・先端科目群の4つの科目群から構成されています。
法律基本科目群においては、汎用的で基礎的な法的学識・能力の教育に最大限の配慮をします。すなわち、質の高いホーム・ドクター型リーガル・ジェネラリストの養成と、各種の高度な法的領域におけるリーガル・スペシャリストたる専門法曹の養成に共通のコアとなる公法系、民事系、刑事系といった基本法領域を重視し、その体系的な理解を深めるとともに、判例や事例の分析を重視し、ソクラティック・メソッドによる双方向授業を通じて、高度な法運用能力を涵養します。
実務基礎科目群においては、ローヤリング、リーガル・クリニック、エクスターンシップなどの実習的要素の強い科目を通じて依頼者の抱える法律紛争の解決や法曹倫理の具体的事例に関する実務に即した実践的な教育訓練を行います。
基礎法学・外国法・隣接科目群においては、中央大学における法曹養成と比較法研究の伝統と実績を生かし、わが国の法曹のあり方をグローバルな視点で学びつつ、わが国の法曹資格に加えて、外国法曹資格を取得する素地を築きます。
展開・先端科目群においては、リーガル・スペシャリストたる専門法曹を養成するため、「養成する法曹像」に即した多彩な展開・先端科目を豊富に開設し、実務家教員を交えて、発展的・先端的な法領域に関する充実した理論的・実践的な教育を提供します。

(2)カリキュラムの体系性

本学法科大学院(法務研究科法務専攻)のカリキュラムにおいては、1年次において法律基本科目群のうちの入門科目により基礎を涵養したうえで、2・3年次において法律基本科目群のうちの応用科目及び実務基礎科目群、基礎法学・外国法科目群、展開・先端科目群を履修することになります。また、「養成する法曹像」に対応した科目履修プラン(履修モデル)を提示し、体系的・効果的に履修ができるよう科目を配置しています。法律基本科目群については、分野ごとに、上級年次の履修にあたって、下級年次に配当される科目の単位を修得していることを前提とする「履修前提要件制」を採用しているほか、1年次から2年次および2年次から3年次への進級時には、GPAにより進級判定を行い、要件を満たした場合にのみ進級できることとしています。

(3)カリキュラムの特徴

本学法科大学院(法務研究科法務専攻)のカリキュラムは、修了後の進路を見据え、重厚で柔軟な編成としています。とりわけ、ビッグ・ロースクールに相応しく、「養成する法曹像」に即した多彩な展開・先端科目を豊富に開設しているのが特徴で、司法試験選択科目として指定されている「倒産法」「租税法」「経済法」「知的財産法」「労働法」「環境法」「国際関係法(公法系)」「国際関係法(私法系)」に対応する科目を網羅していることはもちろん、さらに法曹としてさまざまな局面で役立つ発展的・応用的な科目を配置しています。そして、これらを専門分野ごとに体系的に学修できるように、研究者教員と裁判官・検察官経験者及び弁護士からなる相当数の実務家教員とが十分連携したうえで指導にあたります。また、多様な「テーマ演習」、「研究特論」の設置により、学生は各自のキャリア・プランに即して専門性を高め、あるいは特定の課題についてより高度な研究を行うことができるようになっています。

学修成果の評価指針は、原則として以下の通りです。

  • 当該科目について法科大学院の学生が修得すべき最低限の内容を修得しており、かつ、当該科目で扱う事項に係る十分な発展的理解が認められる者のうち、その総合点が当該科目履修者の総合点分布の上位15%以内に属するもの A
  • 当該科目について法科大学院の学生が修得すべき最低限の内容を修得しており、かつ、当該科目で扱う事項に係る発展的理解が認められる者のうち、その総合点が当該科目履修者の総合点分布上位40%以内に属するもの B
  • 当該科目について法科大学院の学生が修得すべき最低限の内容を修得しており、かつ、当該科目で扱う事項に係る発展的理解の萌芽が認められる者 C
  • 当該科目について法科大学院の学生が修得すべき最低限の内容を修得していることが認められる者 D
  • 当該科目について法科大学院の学生が修得すべき最低限の内容を修得していることが認められない者 E

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)

(1)法科大学院(法務研究科法務専攻)の求める人材

本学法科大学院(法務研究科法務専攻)は、高度な識見と能力を有し、多様な分野で活躍できる法曹を養成することを目指し、明確な将来目標を持った優秀な人材を受け入れます。そのため、本学法科大学院が養成しようとする6つの法曹像を掲げ、入学志願者の将来の目標選択の参考に供しています。
入学者選抜にあたっては、客観性、公平性、開放性、多様性を旨としつつ、総合的な観点から選抜を実施するものとします。入学を志願する人には、Webサイトやガイドブック、説明会・相談会等を通じて、本学法科大学院の教育の理念・目的、養成する法曹像、教育課程の特色と仕組み、選抜方法を十分に理解していただき、そのうえで、適性試験の成績、独自の個別試験の結果及び提出書類の内容等を勘案し、総合的な観点から評価をして入学者を選抜します。
できる限り多様な人々の中から法曹の候補者としてふさわしい資質と能力を有する人材を選抜し、「法学」以外の課程を履修した者または実務等の経験のある者が入学者の一定程度を占めるように努めます。かかる見地から、入学者選抜においては、何種類かの特別入試枠を設けています。
なお、本学法科大学院は、その教育の理念・目的に照らしてふさわしい人材に与えられる給付奨学金制度をはじめ、広く各種の奨学制度を充実させ、できる限り多くの人が奨学制度を利用することができるようにします。

(2)入学前に修得しておくことが望まれる学修内容・学力水準等

  • 法学未修者
    論理的思考力と文章作成力を備えるとともに、社会性、成熟性、コミュニケーション能力その他法曹としての資質を有することが必要です。
  • 法学既修者
    論理的思考力と文章作成力を備えるとともに、社会性、成熟性、コミュニケーション能力その他法曹としての資質を有することが必要です。
    併せて、法学既修者として、法科大学院課程の1年次の学修を終えた者と同等以上の法律学の知識(憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法についての基礎的な知識)を修得していることが必要です。