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安 德祐

プロフィール

学科学年 政治学科4年
出身地 神奈川県平塚市
出身高校 Mennonite Educational Institute(カナダ)
趣味・特技 90年代邦楽熱唱、ハングル
キーワード FLP、課外活動
掲載年月日 2022年3月8日
安 德祐

中央大学法学部を選んだ理由を教えてください。

メディアと政治の両方を学べる大学として、中央大学を選びました。
私は「人種のサラダボウル」と呼ばれるカナダで中高4年間を過ごしました。その後、カナダで抱いた問題意識や自らの出自のこともあり、日本政治について学びたく帰国しました。通っていた予備校の講師に薦められたとあるルポルタージュを読んだことでジャーナリストを志すようになりました。
メディアについて学べる大学は多数ありましたが、政治とメディアの関連性を学べるのは「メディア政治コース」がある中央大学の法学部政治学科しかないと考え、中央大学への進学を決意しました。
また、中央大学にはFLP松野良一ゼミという学生の手でドキュメンタリー制作、ルポルタージュ執筆ができるゼミがあったのも進学理由の一つです。

法学部での学びについて。特に興味を持って受講した授業や、力を入れて学んだことについて教えてください。

理論と実践の2点を重視してメディアについて学んできました。
メディア関連の授業は、教鞭をとる講師のほとんどが元記者ということもあり、記者時代のエピソードを交えながらの講義はとても興味深かったです。
では、「マスコミ出身の講師がいいのか?」と聞かれれば決してそうではありません。
法学部教授の高橋徹先生はマスコミ業界での経験がないからこそ、第三者的視点からマスコミの問題点を鋭く指摘しています。そのため3、4年生の頃は高橋徹ゼミで理論的にメディアを勉強していました。高橋徹ゼミでは以前から興味があったナショナリズムとマスメディアの関係性について研究しました。論文を書き上げるまで何度も行き詰ることがありましたが、高橋先生は優しく、丁寧にアドバイスしてくれました。
また前述したFLP松野良一ゼミに所属し、取材を通じて実践的にメディアの役割について学びました。詳細については後述させていただきますが、松野良一ゼミでは被爆者に関する取材をしてきました。ご高齢の被爆者の方に取材することで、記録することの重要性を改めて実感しました。

サークル等の課外活動について教えてください。

4年間、国際寮に住んでいました。世界各国の異文化や価値観に触れられる国際寮は魅力的で、1年生の後期には寮長として半年間、寮を盛り上げました。記憶に残っているのは国際交流運動会です。「日本の文化を知ってもらい、大学生活に慣れてもらう」ことを目的とし、国際センターの協力のもと、開催しました。イベントの企画、開催の経験がなく不安でしたが、国際センターと寮生のサポートもあり、当日には約60人もの日本人学生、留学生が参加し、運動会は見事成功しました。

いま現在もっとも関心を持って取り組んでいることは何ですか。

朝鮮人被爆者について関心を持っています。大学1年生のときに履修した総合講座「核におおわれた世界」をきっかけにその存在をはじめて知りました。
大学3年生のときにはFLPの活動として、広島で開催された朝鮮人被爆者の慰霊祭に参加し、被爆経験のある朝鮮人の方に取材しました。原爆投下から75年以上もの歳月が流れているのにもかかわらず、被爆当時を詳細に語る姿から、いかに核が恐ろしいものかを身をもって体験しました。また朝鮮人被爆者の存在は長年、日韓の関心の対象から外れていたことから「忘れられた存在」となっていたことを取材を通じて知りました。
卒業後も朝鮮人被爆者の調査は続けていこうと思います。

卒業後の計画は何ですか。また、今後のキャリアプランとそれを含めた人生の夢やビジョンについて教えてください。

今春から毎日新聞社で記者として働きます。大学時代に学んだ知見を活かして、埋もれた歴史を掘り起こし、現場第一線を走り続けるジャーナリストを目指していきます。

中央大学の魅力とは何ですか。

バイタリティーあふれる学生が多いのが魅力です。
寮生活を通じて、国家公務員や教師、政治家など目指し、努力し続ける人に出会いました。就職活動中、数多くのマスコミ企業から不合格通知を受け、諦めかけることもありました。そんなとき彼ら、彼女らの姿を見て、「もうちょっと頑張ろう」と立ち直ることが出来ました。そんな人たちがたくさんいる中央大学はとても素敵な大学だと思います。

受験生へのメッセージをお願いします。

大学入学はゴールではなくスタートです。どんなに有名な大学に入っても、そこで何もやらなければ意味がありません。今は将来のビジョンが見えなくても、大学に入ってから色々な経験を積み、自分の将来の夢を探してみてください。

最後に一言。

つい先日、ロシアがウクライナに侵攻するという世界を揺るがす大事件が起きました。「今ウクライナで何が起きているのか」、メディアが報じなければ日本にいる私たちはその詳細を知ることはなかったでしょう。
「ポスト真実」と呼ばれる時代ですが、報道の重要性は今も昔も変わらないと思います。その意味において、ジャーナリストは社会に欠かせない存在だと思います。
もしあなたがジャーナリズムに興味を持ったのであれば、ぜひ中央大学を検討してみてはいかがでしょうか。