法学部有馬 千裕

プロフィール

学科学年 法律学科4年
出身地 広島県呉市
出身高校 神奈川県立湘南高校
趣味・特技 読書・散歩・DIY等
キーワード やる気応援奨学金、長期留学
掲載年月日 2020年1月22日
有馬 千裕

中央大学法学部を選んだ理由を教えてください。

私は特に法曹志望でも公務員志望でもなかったのですが、大学に入って学びたいものを考えた時「社会の基盤である法を学ぶこと」が実生活においても役に立つものであると思い法学部に進学することを考えました。中央大学は私立の中でも法学部の名が高く、またセンター試験の点数で入学できることがほぼ分かっていたため志望しました。

法学部での学びについて。特に興味を持って受講した授業や、力を入れて学んだことについて教えてください。

特に印象に残っている授業は「犯罪学」と「英語(Ⅲ)・(Ⅶ) Advanced Listening & Speaking」です。法学部の授業は法律の解釈の仕方や実際の事件へのあてはめ方を学ぶものがほとんどですが、犯罪学は「なぜ人は犯罪を犯すのか」あるいは「なぜ多くの人は犯罪を犯さないのか」といった犯罪の根本を問う授業であり犯罪へのアプローチに対して新鮮な視点を得ることができました。また「英語(Ⅲ)・(Ⅶ) Advanced Listening & Speaking」の授業は私が海外への扉を開くきっかけとなった授業でした。それまで英語を話す機会がなく、英語で話すことに苦手意識が強かったのですが、授業内でのリサーチやディスカッション、プレゼンを通して、批判的考察(critical thinking)と英語で物事を考える力を身につけることができました。

留学、奨学金受給などについてどのような活動をしてどのような学びがありましたか。

法学部特有の給付型奨学金である「やる気応援奨学金」を4回受給、成績優秀者として国際センターから支給される国外留学生奨学金をいただいた他、学費減免措置を受け自身の海外での活動を経済的に支えていただきました。3年次にはスウェーデンのリンネ大学で10ヶ月の交換留学を行い、自身の学びたかった「平和と開発」というクラスを受講しました。語学力の向上は勿論のこと、自身の学びたいものをより深く学ぶことができたこと、多様な生き方を学べた点で意義のあった留学でした。特にどの立場からものを見るかによって物事の考え方が変わること学び、客観的な事実であっても主観的なレンズを通して見た真実を考慮することも大切であると考えるようになりました。例えば、ある銅像が壊された時、Aさんは「いたずらによって壊された」と考える一方、それに宗教的意味合いを見るBさんは「自身の宗教に対する攻撃だ」と考えうるということです。またそうした主観的レンズは個々人の物事に対する価値観やバックグラウンドと深く結びついているため、それらが培われてきた長い歴史にも目を向ける必要があることも学びました。ありがたいことにクラスのトップ10%以内に入ることもでき、海外の大学院進学を決断する勇気を与えてくれました。

サークル等の課外活動について教えてください。

やる気応援奨学金は、自身で立てた活動プランを実行に移すことを応援してくれる奨学金ですが、私は一年次から紛争を解決するという文脈において「加害者被害者の和解」あるいは「対話」といったものに興味があり、それを大学4年間の自分の活動テーマとしていました。これは国や代表者間の和解の達成によりその紛争が解決したように見える点に紛争の理不尽さを感じていたためです。すなわち、紛争後に人々が抱えた悲しみや相手への憎しみには目もむけられず、耳も傾けられず、個人の問題は個人の問題であるから、自分たちで解決してほしいと片づけられてしまうがその傷は誰が癒してくれるのだろうか、と。そこで私は紛争解決において「個人間の和解」や「対話」を重要な政策として行った南アフリカで真実和解委員会(TRC)の元委員の方々へのインタビュー、ルワンダで政府機関もである全国統一和解委員会(NURC)でインターンを行いました。これらの活動を通じて、分断された社会が統一された社会を目指していく過程においても「被害者、加害者両方に心の傷を癒すきっかけと将来の安定した基盤を与えてくれるもの」として「対話」そして「和解」の重要性を学び、またルワンダ大虐殺時の加害者と被害者の方のインタビューで「お互い『慣れる』ことから始めなければならなかった。初めは向かい合うように座り、お互いの話に耳を傾け、3回目の場で握手をし、ハグをし、隣同士で座れるようになった。昔のように共に住むことを思い出さなくてはいけなかった。言葉でいうのは簡単だけど、そこに至るまでは本当に長かったんだ」という言葉は、和解や対話そのものの難しさと、市民に寄り添った長期的な平和構築の大切さを教えてくれました。

いま現在もっとも関心を持って取り組んでいることは何ですか。

上記にもあるように、紛争という自由の利かない場において被害者、加害者を二項対立的に捉えることが難しいことを考えたうえで、彼らの言葉で主観的にストーリーが語られる場が保障され場が保障されることで個人が様々な背景を持つ個人として扱われるとともに、人々が真実の多様性に触れながら互いの立場を理解する余地を得られるよう「和解」や「対話」の場をどのように平和構築や紛争解決において実践できるのかに関心があります。2020年の2月にイスラエルでアラブ人とユダヤ人の対話を目指すNPO法人でインターンを行う予定なので、現在はそれに向けてアラビア語、ヘブライ語といった言語を勉強し、紛争の背景や行われているプロジェクトを調べる等といった事前準備を行っています。

卒業後の計画は何ですか。また、今後のキャリアプランとそれを含めた人生の夢やビジョンについて教えてください。

卒業後は9月から平和学、紛争解決学の名門であるイギリスのブラッドフォード大学(University of Bradford)に進学し、平和構築と紛争解決における発展実践コースで修士号をとる予定です。自身の考える進路において、修士号が必要であるというものが多かったので大学卒業後すぐの進学を決めました。今後のキャリアプランとしては、平和構築あるいは紛争解決の分野における研究者又は実務家としてシンクタンクや国際平和研究所、JICA等で働きたいと考えており、和解や対話の研究・実践に貢献したいと考えています。また、紛争といっても夫婦間、職場内等そのレベルは様々なので、将来的には日本社会におけるこうした紛争にも「対話」を通しての紛争解決といった民主的解決システムの成熟に関われたらと考えています。

中央大学の魅力は何ですか

中央大学の魅力は「自身の関心やりたいこと、挑戦したいことに対して柔軟なサポート体制」があることだと思います。私の場合、「挑戦したいことはあるけど、どう達成すればいいか分からない」といったときに、それを支えてくれた奨学金制度、背中を押してくれ適切なアドバイスを下さった先生方の存在は非常に大きかったです。

受験生へのメッセージをお願いします

中学、高校と部活少女だった私は、これまで「海外」や「国際」といった言葉からかけ離れた人生を歩んでいました。そんな私が今ではイギリスの大学院進学を目指すに至っている。一つ自信を持って言えることは「大学には色んな道が開かれている」ということです。勿論第一志望の大学に入学することが受験期には一番の関心事だと思いますが、第一志望に合格しようとしなかろうと、大学に入学してからが大切だということを伝えたいです。挑戦したいものを実現できる場所が大学なんだと思います。大学生活もまた人生の通過点、自分がどのような人生を歩みたいかゆっくり考え、あなたの人生がより豊かなものとなるよう祈っています。

最後に一言

大学生活4年間を振り返ってみて、自分は本当に色々なチャンスをいただき、また沢山の支えのおかげで、自分がやりたいことを見つけられたと感じています。奨学金のおかげで、普通だったら諦めていた留学やその他海外での活動に挑戦することができ、多様な価値観や考え方に触れながら自分の見ている世界を広げることができました。これまで自身を支えてくださった先生方、先輩方、友人、家族に心より感謝申し上げたいです。