国際経営学部

【国際経営学部】ポストコロナにおけるテレワークの二極化とその打開策について、株式会社テレワークマネジメント代表取締役の田澤由利氏にご講演いただきました

2023年4月25日、国際経営学部「専門演習Ⅱ」(担当教員:本学部教授堀眞由美)の授業で株式会社テレワークマネジメント代表取締役の田澤由利氏をお招きし「ポストコロナにおけるテレワークの二極化とその打開策」をテーマにオンラインによるご講演をしていただきました。

田澤氏は、1998年株式会社ワイズスタッフを設立し、全国各地110人のスタッフと在宅で業務可能な「ネットオフィス」を実践、その後、2008年に日本初のテレワーク専門コンサルティング会社の株式会社テレワークマネジメントを設立され、民間企業へのテレワーク導入支援や、国や自治体のテレワーク普及事業等に広くご活躍なさっています。国土交通省 国土審議会、内閣府 地方創生テレワーク検討会議、総務省 ポストコロナ時代におけるテレワーク定着アドバイザリーボードなどテレワークの新たな普及定着に向けた政策検討会議に多数参画しているテレワークの先駆者です。2015年総務省「平成27年度情報化促進貢献個人等表彰」、2016年厚生労働省 「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰個人賞」、2020年文部科学省「地方教育行政功労者表彰」、2021年「第66回前島密賞」を受賞されています。

このような長年のご経験を交え、コロナ禍を経て変容し続けるテレワーク、そして今後のテレワークの在るべき姿についてご教授いただきました。新型コロナウィルス感染症の蔓延の影響もあり、テレワークの社会への浸透率は格段とあがったものの、生産性の低下・心理的安全性の保持の難しさ・社員の管理ができないことなどの「テレワークの課題」の壁に多くの企業がぶつかり、テレワークの導入は容易ではない実情を伺いました。アンケート調査によると企業で働く過半数の社員は、今後もテレワークを実施したいと回答しているにも関わらず、企業のテレワーク実施率は、コロナ収束後低下の一途をたどっているとのことです。労働者と企業とのこのような考えの食い違いが、現在のテレワークの課題である調査資料を用いてご説明いただきました。さらに、実際にテレワークで仕事をしているバーチャルオフィスSococoを体験させていただき、テレワークのイメージをより深めることができました。「フェア」なテレワークを目指すべく、“仕事・管理・チーム・評価”の観点から、どこでも働ける、真の「ハイブリットワーク」のための施策や社員ひとりひとりが「自律」し、“監視・高いノルマ”を設定するのではなく、安心安全な“柵”を用意し、その中で時間や場所を制限されない、柔軟な働き方をマネジメントの観点から実例をもってご説明いただきました。

本専門演習では、就職活動を目前に控えた3年生のゼミ生が、ポストコロナ時代の働き方の多様化を学んでいます。ゼミ生からは「テレワークの実施には、マネジメントで社員を支えつつ、テレワークの課題を乗り越えていけるように、今後は国際経営学部で培ったマネジメントの基礎を、テレワークを考えるための土台として養っていきたい」などの感想がありました。

今後も国際経営学部では、実務の最前線で活躍されている専門家の講義や対話の機会を設け、探究心を刺激し視野を広げる学びを展開し、グローバルリーダーの育成に努めてまいります。