国際経営学部
国際経営学部長メッセージ
中央大学国際経営学部長 中迫俊逸
国際経営学部(GLOMAC)は2019年に開設された新しい学部です。企業経営とグローバル経済に関する知識を学習し、コミュニケーション力を活かして、多様な価値観を受入れ、持続可能な国際社会の発展に寄与できる人間性豊かで、国際的に事業を経営できるリーダーを養成します。また、国際経営学部は「世界を動かす人になろう。(Be Ahead of the World.)」というスローガンを標榜して、中央大学におけるグローバル教育の発展に向けた新機軸を打ち出しております。
国際経営学部では、卒業するまで、(1)論理的な思考のもとでそれらを柔軟に活用し、弛まず学び続けることができる「知識獲得力」、(2)相手の意見に耳を傾け、相手の考えを理解し、自分の意見を論理的に、わかりやすく説明し、国内外の様々な場で他者と互恵関係を築くことができる「コミュニケーション力」(英語力を含む)、(3)違いを認め、尊重しあい、共生と持続可能な社会の発展に貢献することができる「多様性理解力」、(4)チームや組織の目標を達成するために行動することができる「組織的行動力」、そして(5)豊かな人類の未来を創るためのアイデアを進んで提案することができる「自発的想像力」を身につけられるようなカリキュラムを提供しています。
国際経営学部のカリキュラムは、グローバル化を避けては通れない企業経営のあるべき姿を学問研究のコア領域に位置づけ、学生がやがて国際社会を牽引するために必要な素養を身につけられるように、専門科目群(GLOMACスタンダード系列、企業マネジメント系列、国際地域・公共系列)とグローバル人材科目群(リベラルアーツ系列、外国語系列、コミュニケーションスキル系列)でカリキュラムを構成し、授業科目を体系的に配置し、それらを年次ごとに段階的に学習し、その成果の向上を図っていく仕組みを採用しています。このカリキュラムは、世界の人々が物心共に豊かになる持続可能な社会の構築に責任を持つ企業経営に焦点を当てています。この領域の理論を学習し、企業や各国(地域)の実践を観察し、体験し、国際社会で活躍するのにふさわしいコンピテンシーを学生自身が主体的に伸ばし、一人ひとりが成長の奥行きを広げていく学修環境を提供できるよう、さらに努力してまいります。
国際的に事業を経営できる人間性豊かなグローバル・マインドセットを持ち、リーダーシップを発揮し、広く地球社会に貢献できる人材になってもらえるような教育をGLOMACでは行っています。複雑さが増し、変化のスピードが速く、生活者の構成と価値観が多様化している社会に、企業経営が適応する必要があります。企業が自社の利益だけを優先してしまうと株主、消費者、地域住民、社員などのステークホルダーからの信頼を失いかねませんし、ステークホルダーを優先するあまり自社の成長が鈍化することもあります。利益を追求する利潤性(Profitability)と、ステークホルダーとの適切な関係を追求する社会性(Sociability)という2つの行動原理のバランスをいかに取るかということは、企業の成長と社会貢献にとって従前からの課題です。さらに、企業が国境を越えたビジネスを展開することは、ステークホルダーをますます多様化させ、活動の奥行きが広がります。現代そして将来の企業経営に求められるのは、利潤性と社会性との両立に加えて、企業それ自体を含む私たち人類の持続可能性(Sustainability)を追求することです。国際経営学部で学ぶ際にはぜひこれを念頭においていただきたいと思います。
国際経営学部には、日本国内のみならず諸外国からの留学生も集まっているので、学生達が人と人との出会いを大切にし、それを一生の宝物となるような交流を深めてほしいと願っています。今後も、学生の皆さんから「国際経営学部に来てよかった」と言われるような教学支援を推進していきます。