2023年度より、国際経営学部の新しい学びの仕組みが始まります(2023年度入学生以降が対象)。
<新カリキュラム表>
【新カリキュラムの特色について】
新しく確立された国際経営学部の教育方針
<養成する人材像>
国際経営学部は、中央大学の建学の精神「實地應用ノ素ヲ養フ」に基づき、企業経営とグローバル経済に関する先端知識と優れたコミュニケーション力を活かして、多様な価値観を受入れつつ持続可能な国際社会の発展に向けてチャレンジし続ける、人間性豊かで、国際的に事業を経営できるリーダーを養成します。
「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」について、こちらのファイルからご確認ください。
確かな語学力を修得できる英語教育
国際経営学部は、所属する学生全てが卒業までにCEFR(セファール)*における「B2レベル以上」の英語力を修得することを目指します。
B2レベルになると、自身の専門分野での議論を含め、その話題が具体的でも抽象的でも、複雑な文章の主旨を理解できるようになります。加えて、国際的な職場において、ネイティブスピーカー/非ネイティブスピーカー問わず多くの人とコミュニケーションを取ることができるレベルとなります。ディプロマ・ポリシーに記載された水準のコミュニケーション力を身につけるには、B2レベル以上の英語力が必須であると考えています。
*「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR: Common European Framework of Reference for Languages)」は、言語の枠や国境を越えて、外国語の運用能力を同一の基準で測ることが出来る国際標準です。
CEFRは、学習者、教授する者及び評価者が、外国語の熟達度を同一の基準で判断しながら、学び、教え、評価できるように開発されました。CEFRの等級はA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれており、その言語を使って「具体的に何ができるか」という形で言語力を表す「can-do descriptor」を用いて分かりやすく示しています。
https://www.britishcouncil.jp/programmes/english-education/updates/4skills/about/cefr
上記の目標を達成するために、十分な英語学習の時間を確保するカリキュラムとしました。
英語力強化が必要な学生は、入学直後の第1セメスターで「英語AⅠ・Ⅱ(Reading&Writing)」、「英語BⅠ・Ⅱ(Speaking&Listening)」、「オンデマンド英語Ⅰ(語彙力強化)」、に合計500分もの時間を毎週英語学習に費やすことになり、これは14週で7,000分、約116時間の学習量に相当します。
ケンブリッジ大学英語検定機構*によると、CEFRレベルを1つ上げるには、おおよそ200時間の学習時間が必要であるため、新カリキュラムでは1セメスターでその半分が必修授業でカバーできることになります。
第2セメスター終了時には186時間に達し、第3、第4セメスター(2年次の終わり)までの総学習時間としては280時間に達するため、理論上は全てのB1レベルの国際経営学部生がB2レベルに到達できる学習時間を確保していることになります。
* https://support.cambridgeenglish.org/hc/en-gb/articles/202838506-Guided-learning-hours
国際経営学部は、設置科目の7割以上を外国語(主に英語)で実施し、「英語を学ぶ」ことよりも、「英語で学ぶ」ことが特色の学部ですが、皆さんの入学時における語学力に違いがあることにも考慮して、自分のレベルにあったクラスで切磋琢磨できるような学習環境を提供します。
そのため、定期的にTOEICテスト(4技能)を実施し、英語コミュニケーション能力がどの程度上昇したかを測定するとともに、そのテスト結果を基にしたクラス編成を行い、皆さんの語学力に見合った適切なクラス分けを行うことができるようにします。
今回の英語教育の改革によって、早い段階から語学力を引き上げることができるようになり、企業経営とグローバル経済等に関する専門知識の高度なレベルでの習得に資することができると考えています。
グローバル人材を育成する留学プログラム
1年次から3~4週間の海外短期留学を経験できるプログラムを実施します*。海外の企業活動や文化にふれ、グローバル人材の基礎力として必要な、自己管理能力、異文化適応能力、問題解決能力、コミュニケーション力を養うことを目的として、多くの学生が参加します。語学研修だけでなく、国際経営学部ならではの企業訪問やインターンシップなどのビジネスプログラムも予定しています。
皆さんの学習計画、語学力や経済状況などに柔軟に対応するために、希望者向けの選択科目として開講します。
*開講プログラム数や応募者数によっては、2年時以降の履修となる場合もあります。
外国語での授業実施比率
引き続き、設置科目の7割以上で、外国語(主に英語)による授業を実施します。卒業に必要な単位のすべてを英語による授業で取得することも可能です(留学生のみ、日本語の授業が必須です)。外国語(主に英語)で実施される授業の詳細については、カリキュラム表をご確認ください。
外国人教員比率も高いため、語学や国際地域研究はもちろんのこと、企業経営や国際開発などについても外国人教員から学ぶことができます*。
*クラスによっては、日本人教員が担当する場合もあります。
基礎教育を重視した多様な授業実施方針
カリキュラムの基礎部分に当たる、GLOMACスタンダード科目群における全ての科目、経営学入門、経済学入門、戦略経営論、国際関係論、ミクロ経済学、国際経営論、経営統計入門では、より理解を深めるために週2回(計200分)授業を行い、徹底した基礎固めをします。科目によっては、複数名の専任教員が1つの科目を担当し、ローテーションでそれぞれの専門性を活かした授業を展開します。
また、オンデマンド授業を組み合わせることで、授業の復習や反復的な学習が柔軟にできるようにします。
*現在HPに記載されている情報(学部ガイドブック等も含む)は、2022年度以前のカリキュラムに基づくものも含まれていますので、ご注意ください。
深町 英夫 教授
企業マネジメントや国際地域・公共について英語で学ぶ――それ自体は新カリキュラムにおいて、「手段」であって「目的」ではありません。あくまでも私たちの「目的」は、皆さんが「世界に挑む人」になれるよう、その背中を押すことです。経営・経済や地域・公共といった分野の専門知識と、実践的な英語力、さらには現代社会に不可欠のデータサイエンスや、第二の国際語である中国語の知識をも身につければ、皆さんは世界中のどこへでも挑戦していけます。その活躍の場には、民間企業はもちろんのこと、官公庁や教育・福祉機関、さらには国際組織やNGO・NPOといった公共部門も含まれるでしょう。GLOMACは、皆さんの挑戦を応援します。
大坪 弘教 准教授
これまで国際経営学部は、グローバルに事業展開する企業や組織などで活躍できる人材の輩出を目標としてきました。しかし、そこに集う学生の皆さんの興味やキャリアプランは様々で、グローバルマネージメントの枠に留まりません。今回のカリキュラム改正は国際経営学部生の学びの選択肢を広げ、将来の進路や学問的関心に合わせた分野・科目の選択を可能にするものです。これにより、国際的な舞台で活躍できるビジネスパーソンを目指す学生だけではなく、これまで以上に多種多様な分野に人材を輩出できるものと期待しています。