理工学研究科

外国人研究者講演会等の記録

2022年度

氏名 国名 所属機関 受入区分 職名 講演会開催日 テーマ 参加人数 概要
SOHN Woonyong 韓国 忠北大学 第2群 助教授 2022/6/29 水分解材料とその応用 40 孫先生が行っている光触媒水分解材料についての研究紹介を行った。複合磁性酸化物を光触媒材料として展開した材料の開発過程とその材料の分析評価方法について講演を行っていただいた。さらに、ヘマタイト材料を例に、光触媒材料の評価方法として、光照射インピーダンス測定法の原理・適用例について紹介され、会場からも活発に議論が行われた。
Behr Marek アメリカ アーヘン工科大学 第2群 教授 2022/10/6 Space-Time有限要素法の新展開 25 Moving-boundary flow simulations are an important design and analysis tool in many areas, including civil and biomedical engineering, as well as production engineering. Interface-capturing offers flexibility for complex free-surface motion, while interface-tracking is very attractive due to its mass conservation properties at low resolution. We focus on these alternatives in the context of flow simulations based on stabilized finite element discretizations of Navier-Stokes equations, including space-time formulations that allow extra flexibility concerning grid design at the interface.
Space-time approaches offer some not-yet-fully-exploited advantages; among them, the potential to allow unstructured space-time meshing. New methods for generating simplex space-time meshes have been developed, e.g., allowing arbitrary temporal refinement in selected portions of space-time slabs. The resulting tetrahedral and pentatope meshes are being used in the context of cavity filling flow simulations, such as those necessary to design injection molding processes. A related approach allows for robust and accurate handling of topology changes, as often encountered in free-surface flows and in fluid-structure interaction with dynamic contact.
Assogbadjo Achille ベナン アボメカラビ大学 第2群 教授 2022/10/13 ベナンにおけるSDGs残課題と解決に向けた挑戦 150   ① 梅田学部長 ご挨拶
  ② アソクバッジョ教授 (Univ. of Abomey-Calavi)
  ③ Carlos Oba (Dots for, CEO)
  ④ Hotes Stefan教授 (Chuo Univ.)
  ⑤ パネルディスカッション(ベナン大使館職員を含めての)

アソクバジョ教授からは、アボメカラビ大学の教育システムおよびSDGsに向けた西アフリカ大学連合の目指す姿についての紹介があった。
Carlos氏からは、DotForで実現するベナンの通信システムの普及展開および社会変革にむけた想いとビジョンについての紹介があった。
˚ホーテス氏からは、SDGs課題の解決にむけて、多様な専門家が協力することの重要性について、紹介があった。
パネルディスカッションでは、今後のベナンの社会課題の解決と、日本の大学生の世界での活躍などを目指して、新しい教育システムを協力して構築する方向について、議論された。
Peng Chien-Yu 台湾 中央研究院統計化学研究所 第3群 准研究員・教授 2022/12/16 劣化解析におけるプロファイル最適計画 18 劣化試験は、信頼性の高い製品の寿命情報を評価するために広く使用されている。劣化テストを実施する前に、設計変数に関する基本的な問題は、テストに必要な測定回数、テストの期間の長さ、等を決定することである。特に予算が限られている場合には大きな問題である。
コスト制約を使用して、製品の寿命分布の分位数の推定量の漸近分散を最小化することにより、穏やかな条件下で、設計変数に体系的な解決策を与えるプロファイル最適計画(POP)が、講演者より提案されている。
本講演では、POPの紹介とそこから導き出された理論的結果、及びそれらに基づく応用事例とその波及効果について紹介がなされた。
出席者全員が、英語で質疑応答に参加し、劣化現象に関する統計的アプローチの最先端の研究を知るだけでなく、英語の学習機会も得ることができ、有意義な講演会であった。
Laliotis Athanasios ギリシャ ソルボンヌ・パリ大学 第2群 客員准教授 2023/1/10 原子-表面間相互作用におけるレーザ分光研究 12 分子分光ようのセルサイズの微小化は量子センシング、周波数標準、基礎物理の応用への大きな足掛かりとなる。特に、ディッケ状態やカシミールポルダー相互作用の観測は基礎物理分野で重要視されている。多くの実験研究では原子気体を用いられてきたが、はるかに多くの内部状態を有する分子を用いることは今後の研究に大きな寄与を与えることが予想されているが、その遷移強度が微小なため実現が困難であった。このセミナーではパリ北大学の先端的分子分光の研究が紹介され、特に波長以下の領域の薄型セルを用いた部分反射分光実験について詳しい議論を行った。このグループではアセチレン分子の回転振動準位に着目し、その中で通信波長帯である1530nm光による分光実験および10.6μm光を用いたSF6分子とNH3分子の遠赤外分光実験についての成果が発表された。さらに高励起状態で原子半径がnmオーダーを超えるRydberg状態の原子を利用し、原子と表面との相互作用探索についての進捗状況を紹介した。これらの研究成果を主軸として、これまで明らかになっていなかった固体表面と分子との相互作用について発表され活発な議論が行われた。
Lynam Jason,M 英国 ヨーク大学 第2群 教授 2023/3/10 マンガンの触媒する反応の隠された経路に光を当てる 40  マンガンカルボニルから誘導されるマンガン錯体は、フェニルピリジンのC-H結合活性化と末端アルキンの挿入を鍵反応とする触媒反応を行う。この反応を高速赤外スペクトルを用いて触媒反応条件下で追跡すると、通常のNMR等の分析手段では検出できない各種の中間体が短寿命の化学種として観測でき、どのようにこの反応が進行するかを詳細に明らかにできる。この手法の利用の実際と、どこまでを明らかにできたかについて、詳しい説明をいただいた。また講演内容全体にわたって活発な討論があった