国際経営学部

【国際経営学部】国際経営学部の学生15名が台湾の国際学会で研究成果を発表 ― 世界的半導体企業TSMCの訪問、台湾の企業家とのビジネス協議も実施 ―

南臺科技大で両校の学生同士の集合写真

2026年10月20日~21日に台湾・台南の南臺科技大学(Southern Taiwan University of Science and Technology)で開催された国際学会「The 22nd International Conference on Knowledge-Based Economy and Global Management」において、中央大学国際経営学部の6期生15名(4グループ)が、査読を経て採録された研究論文を発表しました。

また、学会参加に先立ち、台湾・新竹にある世界最大の半導体受託製造企業TSMCの「Museum of Innovation」を訪問しました。さらに、台湾滞在の最後には台北において、ダイナコムウェアの創業者であり、現在は革新的なソリューション開発を手がけるDynalab Inc.の創業者であるFisher Lee氏らとのビジネス協議を実施しました。

1. 台南:国際学会における4グループの研究発表

国際学会では、以下の4グループが、それぞれ独自の研究テーマについて論文執筆と英語による発表を行いました。

① 選択肢の数と意思決定満足度(高田颯希さん、飯嶋遥介さん、田口裕人さん、白石優依さん)

大学生70名を対象に、選択肢の数(3・9・27)が意思決定満足度に与える影響を分析しました。選択肢が増えると判断基準が曖昧になり、それが満足度を低下させる心理的メカニズムを、共分散構造分析(SEM)によって実証しました。

② ディズニープリンセスの時代的変化(中村麻莉奈さん、井上純菜さん、藁田優花さん)

18~50歳の50名を対象に、ディズニープリンセスの時代別イメージを分析するWebツールを開発しました。初期・中期・後期で人物像の認識が異なり、特にベルとラプンツェルでは、性格の変化が物語や外見の変化に先行する傾向を示しました。

③ 観光客の期待と満足度(近藤稜真さん、杉山春菜さん、大熊隼人さん、園田正美さん、伊木美聡さん)

高尾山の観光客144名を対象に、事前期待と実際の体験が満足度に与える影響を分析しました。期待と体験のギャップは満足度を十分に説明せず、施設・接客・食事などの実体験が重要であることを示しました。

④ チーム内の時間認識と成果(櫻井彩菜さん、吉野大雅さん、前田美結さん)

大学生59名によるグループ討議実験で、メンバー間の主観的時間認識のばらつきと成果の関係を、ピアソンおよびスピアマンの相関分析によって検討しました。外れ値の影響が大きく、統計的頑健性には課題が残ったものの、時間認識が揃うほど成果が高い傾向を確認しました。

これらの研究は、消費者行動、文化・社会、観光、組織行動という多様な領域にわたり、学生たちが自ら研究課題を設定し、データ収集、統計分析、考察、論文執筆までを主体的に進めた成果です。

2.新竹:世界的半導体企業TSMCの「Museum of Innovation」を訪問

            TSMC前にて集合写真


台湾・新竹では、世界の半導体産業を牽引するTSMCの「Museum of Innovation」を訪問しました。今回の訪問は、普段は直接目にすることの少ない半導体の技術的な仕組みと、その産業的重要性を理解する機会となりました。

TSMCは、半導体の設計を担う企業と製造を担う企業が分業するファウンドリービジネスモデルを発展させ、世界の半導体産業における重要な地位を築いてきました。学生たちにとっては、先端技術そのものへの理解に加え、技術革新をいかに競争優位へと結びつけ、グローバルな産業構造を形成していくのかという、経営戦略上の重要な課題を考える機会にもなりました。

3.台北:台湾の企業家と高齢者向け革新的サービス「CornSoup」の事業展開を協議

Dynalab Inc.での集合写真(後段左から5番目がFisher Lee氏)


台北では、スタンフォード大学出身で、世界的なPCブランド向けフォント事業を展開するダイナコムウェアを創業したFisher Lee氏を訪問しました。同氏が創業したDynalab Inc.では、テレビと固定電話を活用し、高齢者と医療・介護・福祉サービスを結びつける革新的なプラットフォーム「CornSoup(コーンスープ)」の事業展開を進めています。

              Dynalab Inc.でのディスカッションの様子



今回の訪問では、Fisher Lee氏らから事業構想の説明を受け、学生たちも新規市場への参入、利用者の受容性、サービス普及に向けた課題などについて、双方向のビジネス協議を行いました。学生たちにとっては、デジタルデバイドの解消という社会課題への取り組みを学ぶとともに、革新的な技術をいかに事業化し、社会的価値と競争優位につなげるかを考える貴重な機会となりました

               両校の学生同士での夜市での交流会

今回の台湾訪問は、国際学会での学術研究発表に加え、世界的な先端企業の技術革新に触れ、企業経営者と直接議論するという、研究・技術・経営を横断する実践的な国際教育の機会となりました。国際経営学部は今後も、学生が世界を舞台に挑戦し、自らの研究成果や考えを発信するとともに、国境や専門分野を越えて新たな価値を創造できる人材を育成するため、学術研究と実践的な国際交流を融合した、特色ある教育活動を積極的に推進していきます。