国際経営学部

【国際経営学部】 SNSに影響力のある屋外広告キャッチコピーに関する講演会を、特別演習A(担当:飯田朝子教授)で開きました

広告キャッチコピーの書き方やオーディオ広告の発想を学ぶ特別演習A「広告文案演習」では、株式会社ビズパ・マネージャーで広告の情報メディア『アドクロ』編集長を務める加藤誠也さんを招いて「SNSでバズった屋外広告3事例から学ぶ、キャッチコピーの極意」と題した講演会とワークショップを2024年11月に開きました。加藤さんは、屋外広告の事例を数万点収集し、専門家としてメディアで活躍されている自称「街中広告マニア」。今回は、豊富なコレクションの中から渋谷駅・新宿駅・山手線車内・羽田空港で掲示されているポスターや屋外デジタル広告、車内中吊り、それらに書かれているキャッチコピーについて詳しいお話を伺いました。

各グループを回り、ディスカッションを進めるヒントを与える加藤さん

「広告」はそもそも人々には見てもらえないもの、なかでも「屋外広告」は景色でしかない――というスタンスから、「今日、モノレール駅で見た広告を覚えている人はいますか?」という問いから授業が始まりました。私達がよく目にする屋外広告(看板、駅広告、屋外ビジョン、フラッグ、車内中吊り広告など)は通り過ぎてしまいがちです。しかし、SNSで拡散されることでブランドの第一想起となる手掛かりを作る工夫を施すことが可能です。

特にキャッチコピーは、その場にいる人に対する臨場感、一体感、特別勘を抱かせるだけでなく、時には計算された“違和感”を生むことで、道行く人たちの目を奪い、接触時間を増やす役目を果たしています。同じビジュアルのポスターでも、キャッチコピーを変えるだけでSNSでのバズり方が異なることもワークショップを通して教えて頂きました。

例えば、アース製薬「実家の虫はデカイぞ!」のキャッチコピーは実家に戻る人が多い夏季の羽田空港でバズり、「プログリット」の「1日3時間 どこよりも学ぶ英語スクール」の数字を使って厳しくも充実したサービスを車内中吊り広告に出したところ、バズったそうです。終電を気にせずマイカーでドライブに出かけるロマンを、季節ごとに描いた駅構内の自動車教習所のポスターも話題を呼びました。

このようなTPOを活用した屋外広告成功例を加藤さんはクイズを交えて多数紹介しました。イタリア語学学校に行きたくなる文案を屋外広告に添える練習をグループで行う時間もあり、学生達はあれこれ頭をひねりながらコピーを創作。中にはズバリ正解に近い文案を提案できたグループもあり、普段の授業の成果を発揮する場面もありました。

最後に加藤さんは、「そのコピー、誰に向けたもの?」を明確にすることで、よりターゲットに刺さるキャッチコピーが書けるようになるとアドバイス。AIで生成したビジュアルやコピーが常に最適とは限らないので、人間の目でしっかりチェックをする必要があると強調されました。

中央大学国際経営学部では、これからもクリエイティブな思考の活性化と創作の機会を増やす、特色ある教育を推進してまいります。