国際経営学部

【国際経営学部】5月28日、入門演習の授業(担当:本学部教授 山田恭稔)で特定非営利活動法人 Mitakaみんなの防災の 事務局長 大倉誠氏に「コミュニティ防災と私たち」について講演いただきました

自己紹介と共に授業を始める大倉講師

5月28日、入門演習の授業(担当:本学部教授 山田恭稔)で特定非営利活動法人 Mitakaみんなの防災 の事務局長 大倉誠氏に「コミュニティ防災と私たち」について講演いただきました。

授業では、マグニチュード7クラスの首都直下地震の逼迫性についての注意喚起とともに、大地震は必ず来るから備えておかなければならないという「防災の心」を持っておくことが大切であること、その一方で、防災には、災害発生前の予防対策と、災害発生後の応急対策という2つがあることを教えていただきました。そして、コミュニティが防災対策に大いに役立つことを、3つの事例を挙げながら具体的にご説明いただきました。

大倉講師は、自助、共助、公助とある中で、まずは「自助」の大切さを力説されました。これは、「自助」の成功ができて、初めて、他の人たちを助けることができるようになるためです。その上で、「共助」のために、防災におけるコミュニティの重要性を強調されました。

「防災コミュニティ」というと、行政もしばしば関係するまちづくりを連想し、一般の人々には少し堅苦しいメージになってしまうようです。しかし、実は、私たちは様々なコミュニティに属し、そこで多くの人たちとのつながりを持ちながら生活を送っています。そこで、災害時には、それらのコミュニティで培った「顔見知りの関係」を、私たちが協力し支え合う(「共助」の)ためのつながりの礎にして欲しい、と促してくださいました。

大倉講師は、講義内容を学生たちが身近なものとして感じ理解が深まるように、双方向のコミュニケーションを心掛けてくださいました。参加学生たちの出身地を次々に聞くと、その地域の自然災害と瞬時に結び付けて、その自然災害の特徴や注意事項を説明してくださった様子は圧巻でした。また、学生たちを2−3人のグループに時折分けて、意見交換や経験共有をしてもらう作業も交ぜながら授業を進めてくださいました。

参加した学生からは、「自然災害は自分には関係ないと感じる人が多いことで、災害対策の意識が低下してしまうと思う。だから、『防災の心』を持つことはとても大切なことだと思う。」、「ある想いを持った人々がつながり形成されたチーム/コミュニティは、半強制的に結びつけられたものよりも、はるかに大きな力を持っているなと感じた。」、「『目的のために結びついた集まり』をつくるために人々が参加しやすい緩やかなコミュニティ、雰囲気づくりが大切だと感じた。」など、防災への意識を高め、防災コミュニティの形成に関して様々な学びがあり、大変に好評でした。