学部・大学院・専門職大学院

木村 亘佑

プロフィール

学科学年 国際企業関係法学科 2年
出身地 熊本県熊本市
出身高校 熊本県立第二高等学校
趣味・特技 音楽・ラジオ、睡眠
キーワード ボランティア、課外活動
掲載年月日 2016年6月14日

中央大学法学部を選んだ理由を教えてください。

高校在学時から英語を学習することが好きで、将来は英語をひとつのツールとして活かせるような環境で働きたいと考えていました。法学部の国際企業関係法学科は英語を積極的に学べる環境にありながら、加えて実学としての法律を学べるという点に魅力を感じ、進学を決定しました。

法学部での学びについて。特に興味を持って受講した授業や、力を入れて学んだことについて教えてください。

現在は社会保障、とりわけ日本の介護保険制度に関心があり、新田秀樹先生の「法学基礎演習B1」を受講しています。少子高齢化の一途を辿る日本において現行の介護保険制度の課題や行政の新たな取り組みに関して調べ、先生から毎回指摘をいただきながら学びを深めています。また英語の授業では、興味のある分野に関してリサーチを行い、英語でネイティブ・スピーカーの先生や他の学生に対して説明するなど、英語での自己表現に努める学習をしています。難しさもありますが、とても学びがいがあります。

サークル等の課外活動について教えてください。

被災地支援学生団体「はまらいんや」のメンバーとして継続的に宮城県気仙沼市の仮設住宅を訪問するボランティア活動をしています。参加のキッカケは特別なものではなく、大学に進学し時間的に余裕ができたことで何か有意義な活動を行ってみたいという気持ちでした。 仮設住宅への訪問は、個々の住民の方々との関係作りから始まります。知らない人を家に招き入れたいと思う方はいません。そこで、まずお茶会で住民の方々と知り合い、そこでの発言や様子を見て気になった方、仲良くなった方のお宅への訪問が殆どになります。最初は玄関先での立ち話も、回数を重ねれば中に招き入れてくれる方もいます。 震災直後、地震や津波によって帰る場所を失った人々は学校の体育館などでの避難所生活を余儀なくされ、しばらくの期間を経て仮設住宅での生活が始まりました。しかし、全員が希望した地域で住めるわけではありません。中には今まで何十年と住み慣れた土地を離れてまったく新しい環境の中で毎日を過ごす人がいます。震災によるショックや多くの喪失を抱えながら、そのような環境の中で上手く生活していくのは容易ではありません。現に仮設住宅では引きこもりやアルコール依存症、孤独死などの問題が発生していました。こういった方々を包括的にケアしていくのは行政や医療機関の役割でもありますが、やはりもっとも最初に機能すべきなのは地域の身近なコミュニティ、近所の付き合いや親しい友人関係であると思います。とくに気仙沼は仙台から車で約三時間を要し、陸の孤島と呼ばれていました。それゆえ独自の文化や経済・生活圏を持ち合わせており、それにそった力強い地域のコミュニティがありました。それらが震災により、生活や環境の変化により失われようとしています。 私たちはコミュニティ支援や寄り添いを目的として活動を行っています。東北地方が被災地としてメディアに取り上げられることは少なくなりましたが、未だに個人や地域がそれぞれの問題を抱えながら歩む「被災地の今」があります。五年が経ち、仮設住宅が集約されていく中で被災者の方々は災害公営住宅など再び新しい環境の中での生活を迎えています。被災者の方々の気持ちは様々で、中には、「学生さんだから…」と言って、心のうちを明かしてくださる方もいます。五年という月日が流れたとしても震災当時の話を涙ぐみながらされる方もいらっしゃいます。微力ながら、そういった方々や地域に寄り添っていく事を目的として活動に取り組んでいます。

いま現在もっとも関心を持って取り組んでいることは何ですか。

現在は、やはり中央大学の学生ボランティアチームのメンバーとして、熊本県阿蘇郡西原村にも通っています。私自身、出身が熊本であったこともあり、本学の先生から声を掛けていただきました。現地では足湯活動のお手伝いをしています。被災者の方々に対して足湯を行いながら、その中で被災者の方々の「つぶやき」に耳を傾けます。震災を直接経験していない私たちにすれば、被災者の方々が体験された恐怖や不安は根本の部分ではなかなか理解し得るものではありません。しかし、被災地を目で見て、被災者の方々の声を聴き、想いを寄せることに大きな意味があると思います。これからも自分には何ができて何をすべきなのかを考えながら、この活動にも関わっていきたいと思っています。

卒業後の計画は何ですか。また、今後のキャリアプランとそれを含めた人生の夢やビジョンについて教えてください。

まだ明確にキャリアプランを定めることはできていません。抽象的ですが、社会的に弱い立場にある人、すでにある支援の枠からも外れてしまうような人々に対して何かできないかと考えています。そのためにも、大学での学習はもちろんのこと、気仙沼市や西原村での活動など目の前のことにしっかりと取り組み、考えていくつもりです。

中央大学の魅力とは何ですか。

多摩の落ち着いた環境で過ごすことができる点です。それでいて都心へのアクセスもそこまで悪くはないです。学生への支援も充実しており、何かをしたいと思ったときに後押ししてくれるような仕組み(様々な奨学金制度や教職員の学生への支援体制など)があると感じています。

受験生へのメッセージをお願いします。

受験生の皆さんは今が正念場と感じているのではないでしょうか。偉そうなことは何もいえませんが、大学での生活は学生次第な部分が大きいです。自分が何をするかによってそれからの生活や将来が形作られていくことになります。中央大学は、これからの自分に繋げる数多くの機会がある場所だと思います。

最後に一言。

私は現在二年生なので、卒業まではまだあと二年間あります。それでも大学での時間が経過していく速さを心底感じています。その中で様々な活動を行って多くのことを学ぶことができ、とても恵まれていると感じます。私はほんの小さなキッカケで被災地での活動を始めました。そしてそのおかげで大学生活が大きく変わりました。大変なことも多いですが、それでも現地の人々のことを考えれば、関わらせていただいた責任をしっかり果たす必要があると思って活動を続けています。これからもできることをできるだけ取り組んでいこうと思います。