法学部
【活動レポート】清水 沙知 (2002年入学・法律学科)
活動データ
・中国語能力の向上と中国で環境問題に取り組む日本人NGO活動に参加することで中国における環境問題の現状を知り、これを切り口にこれからの日中関係を考える。
・2004年2月27日~3月31日・中華人民共和国 北京市
・2003年度後期選考(中国語分野)
活動の概要
・2月27日 成田空港から北京へ 大学の寮へ
・2月28・29日 授業準備
・3月1日 授業開始
・3月2日 授業 北京動物園
・3月3~5日 授業
・3月6日 香山公園
・3月7日 BEV-NET顔合わせ
・3月8日 授業 慈寿寺
・3月9~12日 授業
・3月13日 天津
・3月14日 盧溝橋 北京市郊外
・3月15日 授業 北京市植物園
・3月16日 授業
・3月17日 授業 頤和園
・3月18日 授業 BEV-NET、21日の打ち合わせ
・3月19日 授業
・3月20日 北京市郊外 慕田峪長城
・3月21日 BEV-NET活動 北京市小武基ごみ中継ステーション見学
・3月22日 授業 故宮
・3月23~26日 授業
・3月27日 北京から張家口へ(張家口泊)
・3月28・29日 張家口での環境調査(張家口泊)
・3月30日 張家口から北京へ(北京泊)
・3月31日 北京から成田空港へ 帰国
活動の成果
中国語について
①大学での授業&勉強について
大学での授業は午前8時から12時までです。内容は文法、聞き取り、会話の3つでした。そのため、授業が始まる前に予習を、夜には部屋でその日の復習をしていました。私は授業では聞き取りが苦手で、聞いてすぐ答えたり理解するのに時間がかかってしまっていたので、部屋ではTVで中央電視台のニュースを聞いたりと、とにかく中国語を聞いて過ごしていました。私のクラスでは宿題はあまり出ることはなかったので、自分で教科書の文章を覚え何回も発音をしたり、文章を作って先生に見てもらったりとしました。
②生活では・・・
始めの頃は中国人が何を話しているかもさっぱり分からず、聞き返す勇気もなくてただおろおろしていましたが、授業に毎日出たり街に出かけたりすることによって、次第に中国語、中国での生活にも慣れてきました。その日、授業で習った文法や表現を留学生同士の会話の中で無理やり使用し、とにかく中国語を話す!話しまくる!!ということを基本に店の店員から留学生仲間から様々な人と話をしたことによって、少しずつ身についたと思います。レストランで何の料理かさっぱり分からないので、どんな料理だとか、どんな味だとか、尋ねたり、店ではこれは何ですか?とか、何に使うんですか?とか、とにかくいろいろ尋ねてました。また、自分がどう伝えていいか分からなくても、とにかく自分の意思を今、自分が分かる範囲の言葉で伝えようとする勇気・・・?意識が高めることができたと思います。
環境問題について
①北京にて
北京ではNGO活動と北京市の緑の様子等の観察の2つが主な活動となりました。BEV-NETの活動ではごみ処理場見学を行い、また、その見学の準備にも携わらせて頂きました。見学にはメンバーではない一般の日本人、中国人も参加しました。バスの中で皆にゴミについて知識を深めるために行ったごみクイズの問題作りや司会、当日の打ち合わせ、そして、北京で発行されている「SuperCity」5月号に今回の活動の記事を書かせていただく等、様々な仕事をしました。NGOの活動、仕事に興味があった私には今回、スタッフ側として一緒に仕事ができたこと、また外国でのNGO活動に参加したことは有意義な経験でした。
北京の緑の様子では、休みの日を中心に北京郊外に出かけ、観察をしました。観光地では多くの人が訪れるためか多く木が植えられていましたが、人が少ないところでは少なく、そのうえ手入れがされていないように思いました。またNGO活動のせいか同時にごみにも注目をして、生活をするようになりました。列車に乗っていても、線路沿いを歩いても見るのはゴミの行列でした。街の角や川にはゴミでいっぱいです。その他、観光地を見学したりするたびに気づいたことは、池には水がない、ということです。川の水も少ないのです。地元の人に聞いたところ、「池に水がないのは冬で凍るからだ」と言っていましたが・・・?
②張家口にて
張家口でも街や緑の様子の観察を行いました。張家口では北京よりも木は少なく、差し迫った状況を目にすることができました。強い風が吹くと、砂が舞い上がり、目を全く開けられず、歩けないという状態でした。また、張家口の街中の川の水は北京よりも少なく、かなりひどい状況でした。「水母宮」と呼ばれる、水の神を祭った廟にも行ったのですが、どこにも水の気配はしませんでした。回りの木々も寂しかったです。時季が悪いということもあるのかもしれません。地元でも水不足そうなのに、首都である北京へ水を運んでいるのかと思うと、張家口よりも西の地域はどうしているのだろうと思います。張家口と北京を比べると、北京がまだましなように見えました。
環境問題は密接に様々な問題がからみあっているのだということ、中国での環境問題はとても深刻であるということを感じました。そんな中、張家口で春になったら植林をするための穴を一所懸命に掘っているのを見たときは、なんだかホッとするものがありました。
活動についての感想
必要以上に張り切ったり不安になったりしながら臨んだ今回の留学でしたが、多くのものを得ることができたと思います。それは多くの友達、知識、経験、挑戦…等様々であり、毎日いろいろなことを感じながら生活をしていました。しかし、一番大きなことは自分を見つめ直したことです。例えば、他の外国人留学生と話をしていても相手側の方が日本について十分知っており、日本人の私が全く知らないという、とても恥ずかしい思いをしたり、他の人々は私よりも遥かに具体的なビジョンを持っており、もう一度、自分自身のことを考えさせられ、自分の今までの勉強不足を痛感した。
今回の活動をどのように生かしていくか
今回の留学の大きなテーマは環境問題を切り口に日中間の関係について考えることだったが、NGO活動には日本人だけではなく、多くの中国人も参加していたので、身近に感じることができた。しかし、日本人が中国人に近づこうとするのではなく、日本人として、どのような視点で中国を捉え、どのように交流していくかが大切なのだということを遅いながらも認識した。将来の具体的な職業は決まっていないが、これからも中国に関わっていき、今後の日中関係について考えていきたいと思う。今度はまず、自国の日本のことをもう一度調べ、それから中国のことをさまざまなことにからめながら調べていきたい。
後輩達へのアドバイス
もし、留学をするかどうかで迷っているのであれば、ぜひ行くべきだと思います。また、何をしに行くのかをおぼろげながらでも自分の中で決めておくとよいのではないのでしょうか。中国に絶対行くぞ!というやる気さえあれば、あとはどうにかなります。私ですら行ったので。私でよければ、連絡ください。
その他
1.書類について
中国留学に絶対行ってやる-!という気持ちさえあれば、どうにかなります。私は最初、書類を書いたときはかなりひどかったです。先生を捕まえては何度も見て頂きました。今思うと、よく書けたな~、なんて思います。
2.食べ物について
中華料理は大好きなので、毎日、中華料理が食べられるなんて幸せだ!なんて、行く前は考えていたのですが、留学4週間目にして油により胃を悪くしてしまい、帰国直前はパンと果物で乗り切って、散々でした。やはり食べることは重要なので、毎日、食べるものに関しては真剣に考えた方がいいです。