国際経営学部

劉 宇馨

プロフィール

合格先 東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 総合分析情報学コース
入学年度 2019年度
劉 宇馨

GLOMACを進学先に選んだ理由を教えてください。

留学を決めた当初は、自分の好きな分野を考えていました。歴史的な雰囲気の強い北京で生まれ育ったので、文化産業にとても興味を持っていました。日本では文化産業が非常に盛んなので、日本で経営学を学ぶという考えもありました。しかし、18歳くらいで自分がどのような分野で活躍したいのか、明確なキャリアビジョンを持つことは難しいことだと思います。そのため、経営学に触れても本当に好きになれるかどうかがわからず、専攻を選ぶのに躊躇していました。そんなとき、学部のカリキュラムを検索しているところ、経営学部でありながら統計学や歴史、地政学など、他分野の講座も充実しているGLOMACに出会いました。講座を通じてさまざまな分野に触れることで、より多様な知識を身につけ、自分の可能性を発見してみるのもいいのではないかと思いました。だからGLOMACを進学先に選びました。

GLOMACの授業科目の中で最も印象深かった科目とその理由を教えてください。

「中南米の経済史」です。GLOMACでは、カリキュラムにおいて国際地域研究を学ぶため、必修科目として1つ以上の地域を選択するようにしています。私自身は3科目とも中南米を選択しました。このコースでは、本を読んで独学では学べないようなことを学べたと思います。 中央大学に入学するまで、中南米についてはほとんど知らなかったです。しかし、知識というものでは、一つの分野の基礎知識があってこそ、自分で資料を検索し、深く独学することができるのです。中南米に関連する歴史経済学や地政学の講義は、私にとって中南米を知るための啓蒙授業でした。中南米の経済史の期末レポートで、中南米の宝石業の発展について書いていたのを覚えていますが、この講座では、純粋な興味から地域産業の概要を勉強できた機会を与えられたことが特に印象深かったです。

ゼミで取り組んできたこと、成長できたと思うことを教えてください。

私にとって最も重要なことは、ゼミの先生の指導の下で日本での生活に溶け込んだことだと思います。 私のゼミの先生は中国人の申淑子先生で、来日当初でとても不安だった私は、入門演習という講義で申先生のクラスに入りました。私が申先生と同じ国籍や文化背景を持っていることは、最初からとても安心感がありました。申先生は留学生の状況をよく理解しているので、授業中の講義でも、授業後の指導でも、経営や文化など様々な観点から中国と日本の違いを理解できるよう意識してくれました。ゼミでは、論文の書き方や学術研究の方法だけでなく、日本社会や経営に関する知識を深めることで、自分の国の文化や経営現状についてより深く考えるように促してくれ、そこが自分の成長にもつながったと思います。

アルバイトやインターンシップ、サークル等、正課外の活動について教えてください。

一年生の時、学部主催の三菱ふそうトラック・バス株式会社の「企業訪問」に参加しました。それがきっかけになり、夏休みに三菱ふそうで一ヶ月間のインターンシップを行い、主にHRBPとして働くことを経験しました。二年生の時にCSVの一員として新入生向けの「企業訪問」活動をサポート・運営しました。 このプロジェクトを通して、組織運営の難しさ、対外的な交渉における信頼構築の重要性などを感じとることができたと思います。三年生の時には、先生から統計数理研究所の研究補助のアルバイトを紹介され、このアルバイトで別分野を深く理解する経験をさせてくれました。また、学校から与えられる機会のほかに、学校外でも会計の勉強をし、中国の初級会計士資格を取得することができました。こうした活動や学習体験を通じて、多くの職業や分野に挑戦することができたので、将来のキャリアプランが明確になりました。

GLOMACでの4年間で語学力はどの程度伸びましたか?

私にとって、日本語の能力は非常に伸びました。 GLOMACに入学した当初、日本語はあまり上手ではなく、日常生活の中の簡単なコミュニケーションしかとることができず、もし速くて復雑な会話だと、私は聞きとることができず、話し言葉もつまずいてしまっていました。これがGLOMACを進学先に選んだ理由の一つで、当時は英語の授業があればもっと楽になると思っていました。しかし、日本での学習と生活が進むにつれて、日本語の重要性を認識し、自分でも意識的に日本語を勉強するようになりました。それと同時に、正課外の活動やアルバイトなどで必然的に日本語に触れることになり、聞く力、話す力もかなり上達しました。今では、身近な分野や日常生活で、あまり支障なくコミュニケーションが取れるようになりました。 結論から言うと、入学した時は日本語能力試験N3程度のレベルでしたが、今では特別な試験対策の訓練をしなくても、日本語能力試験N1には簡単に合格できるようになりました。

GLOMACでの4年間で一番成長したと思える点を教えてください。

国際的な理解と、自分に対する明確な認識と選択だと思います。GLOMACでの4年間、授業で国によって地理や歴史的背景、文化や経済が異なることによる経済状況や経営面の違いについて学び、多様性ということを本当によく理解できました。これにより、今までの固定観念が崩れ、異なる文化圏の人たちがなぜ違うのか、多様な視点から理解していくことができました。また、他国の国民性や文化について深く考えることで、自分の国の文化がどのように形成されているのかを、もっと深く考えるようになりました。 GLOMACでの4年間は、自分の本当に興味があること、職業としてやりたいことが明確になり、真剣に国際的なレベルで活躍したいという気持ちを持たせてくれました。

内定先(就職予定)を教えてください。

東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 総合分析情報学コース

大学生活を経て、なぜその内定先に応募しようと思ったのか教えてください。

私は統計数理研究所で研究補助の仕事をしていたときに、空間情報学に関する実装データを使用しました。仕事をしながら、自分がプログラミングと統計学に非常に興味があることを発見しました。そのため、大学院で情報や統計と関連した知識を学びたいと思いました。
また、子どもの頃から歴史や文化雰囲気のある北京に育っていたこともであり、博物館に興味を持っていました。GLOMACに入学した理由の一つとして、文化産業に関する経営を学ぶことでもあったので、その二つの趣味を組み合わせて研究したいという思いから、学際的な研究ができる東京大学の情報学環・学際情報学府に応募しようと思いました。

GLOMACでの4年間はいかがでしたか?

GLOMACで過ごした4年間はとても良かったです。このような学部で4年間学ぶ機会を得たことは素晴らしいことでした。正直、卒業を控えてとても寂しいです。 学部の先生達はとても親切で、私が何か問題があって助けを求めたとき、本当に心から助けてくれました。ゼミの先生は、私がコロナになったことを知ってからタクシーで食べ物と薬を送ってくれました。また、私たち留学生が日本での生活に溶け込むために、学校でもいろいろな活働を用意してくれて、困った時に相談できる窓口もたくさんあります。日本で4年間一人暮らしの私にとっては、本当に助かったし、支えにもなりました。学校の環境も、自然の中で静かで快適に勉強できる環境が整っています。

受験生へのメッセージをお願いします。

GLOMACは本当にいい学部です、ここで勉強する価値があります。親切な先生も、学校の環境もがっかりしません。
また、大学の四年間でぜひチャレンジしてみてください。ぜひ大学のリソースを活用してチャンスをつかみ、自分の一番やりたいことをやってみてください。