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理工学部
理工学部長・理工学研究科委員長挨拶

理工学部長・理工学研究科委員長 石井 靖

石井 靖
理工学部長・
理工学研究科委員長

2014年に中央大学理工学部は創立65周年を迎えました。理工学部は戦争で焦土と化した東京の地で、社会基盤・産業基盤の復興・整備に資する土木・機械・電気・化学の4分野からなる工学部としてスタート致しました。 社会に経済的な余裕の見え始めた1962年には、高等教育に対する関心の高まりと次世代科学技術の模索の中で、数学・物理の理学系学科と管理工学科(現経営システム工学科)を加えて、理工学部に改組致しました。そして、産業基盤が「ハードウェアからソフトウェアへ」、科学・技術分野の重心が「物理科学から生命科学へ」と大きなパラダイム転換を見せる中で、1990年代以降は情報工学科、生命科学科、人間総合理工学科を新設して、進化を続けて参りました。これと並行して、大学院の修士・博士課程も順次整備され、現在では10専攻からなる理工学研究科が高度な専門教育の場を提供し、研究を通じてより高い科学・技術スキル・マインドを身に付けた高度職業人を社会に送り出しています。

中央大学理工学部は、実学重視の伝統の下、豊かで快適な社会づくりに理工学の分野から貢献することを目指して、多くの科学・技術者を輩出してきました。卒業生はそれぞれの専門分野の知識を足がかりに、世界に類を見ない安全で快適な我が国の社会づくりに貢献してきたものと思います。ところが21世紀を迎えて、少子高齢化という社会構造の変化とともに人々のライフスタイルに大きな変化が見られ、また、地球温暖化、資源エネルギーの枯渇問題といった地球規模の諸問題も顕在化しています。福島原子力発電所の事故により、世界のエネルギー政策が根幹から問い直されることとなりましたが、一方で温室効果ガス削減の問題を先送りすることが許されたわけではありません。自然と共生した持続可能な社会づくりが求められています。理工学がこれまで得意としてきた広い意味での「ものづくり」が転換点に差し掛かっているのかもしれません。しかし一方で、「ものづくり」を否定しては我が国が世界で生き延びる道はありません。こうした極めて複雑な社会状況を前に、これからの科学・技術者には単なるスペシャリストではない、広い視野が求められるものと私達は考えます。

そしてもう一つ、社会の大きな転換材料になったものがネットワークの普及です。居ながらにして、世界中の情報が手に入る、地球の裏側にいる人とリアルタイムでコミュニケートできる、そういった時代が到来しています。日本語には(「外国人」のことを)「外人」という殊更に違いを意識した言葉が存在しますが、内か外かを問題にする時間的・空間的な制約がなくなった今、心理的な垣根も取り払われなければなりません。母国語を異にする人同士のコミュニケーションに、共通の言語という手段が必要なことは当然ですが、それと同時に問われるものが自国の文化に対する理解と相手の文化に対する尊敬の念ではないかと思います。グローバルに活躍する科学・技術者には広い視野(教養)が求められることになります。理工学部・理工学研究科はそのようなグローバル人材育成を目指しています。

中央大学理工学部では、4年次には全ての学生が100以上ある研究室のいずれかに配属され、卒業研究に取り組みます。それぞれの分野の最先端の研究が進められている場に身を置いて研究の一端を担うことで、問題解決力・創造力・コミュニケーション力を磨く、「研究体験を通した教育(On the Research Training)」が理工学部・理工学研究科の教育理念です。そして、自らの研究成果を世界に発信することを奨励しています。理工学研究科の大学院生は、国内外の学会で毎年300件以上の学会発表を行い、中央大学はそれを学会発表助成という形で支援しています。研究室から少し手を伸ばせば、そこにグローバルな世界が広がっていることを意識しながら、学生諸君は研究に取り組んでいます。

研究を通して培われた底力と世界を見据える広い視野を備えた人材を、中央大学理工学部・理工学研究科は育成します。