学部・大学院・専門職大学院

三つの方針

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

養成する人材像

理工学部では、建学の精神「實地應用ノ素ヲ養フ」に基づく「実学重視」教育の立場から、理学および工学の分野に関する理論と諸現象についての確実な知識と応用力を身につけ、新しい課題への果敢な挑戦力と組織をまとめる卓越した交渉力を持ち、人類共通の知的資産たる科学技術を継承し、自らの新発見を通じて積極的に社会貢献できる人材を養成します。その意味するところは、科学技術分野の諸課題、並びに現代社会が抱える複雑な課題に対して、自ら取り組むべき問題を明確化し、積極的に問題解決に向かい、適切な解決策を見出すこと、そしてそのような能力を獲得しようとする姿勢を持ち続けることのできる人材の養成です。

各学科の養成する人材像を以下に示します(詳細は、学科ごとに別途定めます)。

  • 数学科:数学における主要な分野である代数学・幾何学・解析学・統計学・計算機数学の基礎概念と計算機技術を習得して数理の世界を探求する中で、自力で問題を定式化しながら新たな知見を創始・構築する学識と、諸科学・産業技術の基盤を支える数理的素養と応用力を有する人材を養成します。
  • 物理学科:多様な自然現象を支配する普遍的な原理を見抜き、未知のものに対しても論理的に取り組むことができる、探求心にあふれた人材を養成します。
  • 都市環境学科:安全・利便・快適かつ景観に優れ、そして持続可能な生活環境を市民とともに創造し、豊かな環境・文化を次世代につなげる仕事を担う人材を養成します。
  • 精密機械工学科:ナノスケールからマクロスケールまでの現象の分析や計測・制御から、システム全体の設計までを通じて、国際人としての幅広い視野、物事への強い目的意識、そして論理的な主張方法を身につけた、先端技術の開拓に貢献できる人材を養成します。
  • 電気電子情報通信工学科:実践を通して、電気電子情報通信分野の知識と能力をより広くより深く充実することを常に心がけ、最新の持てる知識と能力を駆使し、協働的環境のなかで創発力を発揮し、先導的に活動できる人材を養成します。
  • 応用化学科:原子・分子のレベルのミクロな視点と現実問題のマクロな視点とを持つことで、アカデミックな探究心と実社会での問題解決、対策の策定が可能な人材を養成します。
  • ビジネスデータサイエンス学科:ビジネスデータサイエンス学科では、社会や科学における問題を自ら発見し、統計科学や最適化などの数理科学、プログラミング、データベース技術などの情報技術を基盤としつつデータを活用することで解決し、新たな価値を創出し、未来社会に向けたイノベーションを起こせる、グローバル対応力を持った人材を養成します。
  • 情報工学科:情報分野の幅広い業種にわたりミドル~トップマネジメントの担い手となるため、専門性とともに広範な基礎知識を身に付け、夢の実現に向けて学び挑戦し続ける心と、研究活動や学会での研究発表等を通じて培ったコミュニケーション力とを備え、集団および社会における自らの役割を常に意識し、正しい倫理観をもって行動する知性的な人材を養成します。
  • 生命科学科:道徳心に富み、かつ、人類が直面する地球・社会・個人レベルの諸問題を生命科学の観点から正確に把握できるのみならず、その対処案を提案できる研究者および幅広い人材を養成します。
  • 人間総合理工学科:人間をキーワードとした諸科学分野の習得を通じて複眼的な視野を身につけるとともに、高いコミュニケーション能力を備えた豊かな国際性を育み、それらを自身の人間力として生かすことで、21世紀の社会が抱える諸問題を世界規模で解決できる人材を養成します。

卒業するにあたって備えるべき知識・能力・態度

理工学部では、所定の教育課程を修め、次の8つの知識・能力・態度を獲得した人材に対し、学士(理学、工学)の学位を授与します。

  1. コミュニケーション力:相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ることができる。
  2. 問題解決力:自ら問題を発見し、解決策を立て、実行できる。実行結果は検証し、計画の見直しや次の計画に反映することができる。
  3. 知識獲得力:深く広く情報収集に努め、取捨選択した上で、知識やノウハウを習得し、関連付けて活用することができる。
  4. 組織的行動能力:チーム、組織の目標を達成するために何をすべきか客観的に考え、適切な判断を下し、当事者意識をもって行動できる。その際、他者とお互いの意見を尊重し、信頼関係を築くような行動がとれる。
  5. 創造力:知的好奇心を発揮して様々な専門内外のことに関心をもち、それらから着想を得て今までになかった新しいアイディアを発想することができる。その際、関連法令を遵守し、倫理観を持って技術者が社会に対して負っている責任を果たすことができる。
  6. 自己実現力:自らを高めるため、常に新しい目標を求め、その達成のために道筋を考え、努力する。その際、自己管理と改善のための工夫を怠らない。
  7. 多様性創発力:多様性(文化・習慣・価値観等)を理解し、受け入れるとともに、自らの慣れ親しんだ文化・習慣・価値観等を伝えることができる。複数人の協働により、その規模にふさわしい成果を得ることができる。
  8. 専門性:学科に応じた専門性を身に付けている(詳細は、学科ごとに別途定めます)。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

カリキュラムの基本構成

理工学部では、学位授与の方針に掲げる知識・能力・態度を卒業時点で確実に身につけられるよう、外国語教育科目(英語、第二外国語)、総合教育科目(健康・スポーツ、人文社会、グローバル・学際)、専門教育科目(基礎科目、コア科目、コア選択科目、展開科目)、学部間共通科目、自由科目を設置します。また、基礎から応用の着実な修得に資するために、それぞれの科目群では目的に応じて講義科目、演習科目、実験科目のバランスに配慮してカリキュラムを整備します。卒業研究はカリキュラムの集大成として位置づけられ、教員の指導の下に1年間実施されます。
コアとなるカリキュラムは、科学技術のどのような分野に置かれても柔軟に対応できるように、基礎的な学力を養成し、それに裏打ちされた専門知識と技術を発展させ、卒業研究を通じて「知」を創造し成果を得る成功体験を獲得するように展開されます。また、技術者の倫理の習得にも配慮したカリキュラムになっていること、学生自らが大学生時代の位置づけを認識し、自分の手で人生の将来設計を描くことに資する科目をキャリア教育科目として指定し、履修を勧めていることも特徴の一つです。

外国語教育科目(英語、第二外国語):それぞれ英語および第二外国語を学び、主として外国語によるコミュニケーション能力とグローバルな視点に立って物事を考え、その内容を外国語で発信できる能力を養います。

総合教育科目(健康・スポーツ):保健体育に関する科目からなり、主として心身の健康についての意識を高め、自己実現力を養います。

総合教育科目(人文社会):人文・社会・自然分野の総合知識の学修を目的として設置され、問題解決力、知識獲得力、組織的行動能力、創造力、自己実現力を養うための基盤となります。

専門教育科目(基礎科目):専門教育科目の基礎となる科目として設置されており、問題解決力、知識獲得力、専門性を獲得するための基盤となります。

専門教育科目(コア科目、コア選択科目、展開科目)・卒業研究:学科ごとの専門性を反映して体系的に履修できるように設置され、望ましい履修の流れが履修モデルとして提示されているほか、学士課程の総仕上げとして卒業研究が位置づけられ、目標とする水準以上のコミュニケーション力、問題解決力、知識獲得力、組織的行動能力、創造力、自己実現力、多様性創発力、専門性を身につけられるようになっています。

カリキュラムの体系性

上記の授業科目を体系的に配置し、学生が段階を踏んで学修を進める環境を整えています。

1年次:外国語教育科目、総合教育科目を多く配置し、基礎的知識を身につけます。また、専門教育科目の基礎科目も配置することで、4年を通して十分な専門性を身につけることができるようにしています。

2・3年次:それぞれの科目群に関して、学びを深めていきます。年次が上がる程、専門教育科目の比重を高めることで、より専門性の高い学びができるようになっています。

4年次:専門教育科目で一段と専門性の高い知識・技能を身につけるとともに、卒業研究により、学士課程の集大成を行います。

入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)

求める人材

理工学部では、理学および工学の分野に関する理論および諸現象にかかる教育研究を行うことにより、以下のような人材を養成することを目的としています。

  • 確実な知識と応用力を身につけ、新しい課題への果敢な挑戦力と組織をまとめる卓越した交渉力を持つ人材
  • 人類共有の知的資産たる科学技術を継承し、自らの発見の成果発表を通じて積極的に社会貢献できる人材

そして、この目的を達成するため、次のような学生を求めています。

  • 基本的な知識・基礎学力を有する人
  • 問題解決のための思考力・分析力・表現力の基礎を身につけている人
  • 他者と協働するためのコミュニケーション力を身につけている人
  • 大学での学修に対してモチベーションの高い人

以上に基づき、理工学部では多様な資質を有する学生が互いに協働しつつ切磋琢磨しながら、大学で効果的な学修を進めるために、次のような知識・能力・態度を備えた学生を多様な選抜方法によって受け入れます。

  • 高等学校課程全般の内容を幅広くかつ十分に理解をしている。特に、数学・理科・英語についての基礎学力を身につけている。(知識・技能)
  • 新しい課題や問題に直面した際に、物事を筋道立てて考えるために必要な、論理的な思考力と分析力を身につけている。また、自分の考えた内容について他者に理解してもらうために必要な表現力を備えている。(思考力・判断力・表現力)
  • 他者と協働して効果的に学修に取り組むために必要な一定水準以上のコミュニケーション力と組織的行動能力を身につけている。(主体性・協働性)  
  • 大学での学修に主体的に取り組むために必要な、志願する学問分野への強い興味と勉学意欲を持っている。(主体性・協働性)