理工学部

さくらサイエンスプログラム(JST) にて中国・清華大学とのオンライン交流会を実施しました (2022年3月14日~18日)

2022年03月25日

2022年3月14日~18日の5日間にわたって、中国・清華大学 (Tsinghua University) の機械工程学院・工業工程系 (School of Mechanical Engineering, Department of Industrial Engineering) と中央大学理工学研究科経営システム工学専攻(2022年4月よりビジネスデータサイエンス専攻)ヒューマンメディア工学研究室とで、「人にやさしい情報環境」をテーマにオンライン交流会を実施しました。

 

この企画は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の国際青少年サイエンス交流事業「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、理工学部・研究科の加藤俊一教授が中心となり企画しました。新型コロナウィルスによるパンデミック対策のため、やむなくオンラインでの交流として実施しました。主に両大学の大学院生を中心に、各回とも、双方から計約16~18名が交流に参加しました。

 

清華大学の院生からは、緻密な実験計画のもとに、提示された情報や日々の生活の中での状況に対する感性的な応答を計測・取得し、そのような応答を生み出す要因の詳しい分析を行っていることが報告されました(6件)。中央大学の院生からは、コンテンツやインタラクションに対する主観評価と脳活動レベルでの反応、動機付けとその強化に関する実験、カフェでの対面・非対面での店舗と顧客の交流を通じたロイヤリティの強化に関する試みなどの報告を行いました(5件)。人の感性的な応答を計測するための緻密な実験計画の手法は、中央大学の院生・学部生にも十分に参考になりました。一方で、中央大学の「感性の多様性」「性格特性などの観点からの分析」の視点が、清華大学の研究方法にも影響を与えていることを確認できました。双方の大学の教員・研究者からの特別講演として、清華大学側からは、パトリック・ラウ教授、中央大学側からは、工藤裕子教授(法学部)、中田亨客員教授(産業技術総合研究所)、高橋直己助教、加藤俊一教授の講演を行いました。

 

この交流により、「人にやさしい情報環境」へのそれぞれのアプローチの特徴や強みを相互に理解することが進み、今後の学習・研究を進めるうえで、双方に役立つ交流となりました。今後も教育・研究面での交流を進めて行くことが合意されました。

 

主として大学院生を中心とした交流でしたが、学部の4年生、3年生からの聴講者もありました。また、数年前にさくらサイエンスに参加・来日した院生からも、その後の研究の発展を紹介するプレゼンテーションがありました。このような交流とこれを継続することの重要性を感じることができました。