国際情報学部
第3回iTLシンポジウム「先進的AIシステムに関するガバナンスの在り方」を開催しました
2024年07月17日
国際情報学部_iTL_では、「情報の法学」、「情報の仕組み」、「グローバル教養」というiTLの根幹をなす各分野の学際的融合のあり方を分かりやすく学生に示し、もって今後の学修の動機付けとすることを主な趣旨として、2022年から「iTLシンポジウム」を開催しています。

松崎和賢 教授

平野晋 教授・学部長
第3回となる今回のテーマは「先進的AIシステムに関するガバナンスの在り方」。
本学部教授 須藤修の講演を中心に、本学部教授 松崎和賢、同准教授 中島美香、同助教 渡部春佳によるQAセッションや、質疑応答などが行われました。
生成AIがビジネスに導入されるようになって以降、雇用の一部削減や労働者の生活の質の改善等の影響が議論されています。特に画像、映像、音声など複数のデータ種別を組み合わせて回答を出力するマルチモーダルAIによる変化はさまざまな業界に影響を与えると考えられています。
講演ではマルチモーダルAI活用に向けての研究やルールの制定などの国際的な動向について解説があったうえで、先進AIガバナンス研究を進めていく際の大学という研究機関の役割の重要性についても言及がありました。

須藤修 教授

講演後には、各教員それぞれの研究分野と生成AIの関係についてディスカッションを行いました。中島准教授からは「生成AIに関する法規制は、ソフトローで進むべきか、ハードローで進むべきか」、渡部助教からは「生成AIに学習させる道徳判断の文化的差異について」、松崎教授からは「生成AIについてiTLの講義で今後導入した方がよい事項」が話題として挙げられ、須藤教授を中心に、これらの質疑・問題提起について意見交換が行われました。
普段、授業を担当している教員同士のやり取りは学生にとっても新鮮なものだったことでしょう。また、学生からの質問も受け付け、有意義な議論の場となりました。

中島美香 准教授

渡部春佳 助教

松崎和賢 教授
なお、本シンポジウムの内容は、本学部の紀要「国際情報学研究」に掲載予定です。