国際情報学部国際情報学部長挨拶

平野 晋 国際情報学部長

 国際情報学部は通称「iTL」と呼ばれます。「Information Technology」の頭文字「IT」と、「Law」の頭文字「L」を組み合わせて、「IT + LawiTL」と呼ばれるのです。「iTL」の通称は、「情報の仕組み(情報技術=IT)」と「情報の法学(法律=Law)」の2つを専門教育の中心に据えた、当学部の特色を表しています。皆様も是非、中央大学国際情報学部を「iTL」の通称で呼んでください。

 ところで「iTL」は、AIやロボット、IoT、及びビッグデータ時代の要請にいち早く応えた学部です。日本政府は「Society 5.0」と呼ばれる、仮想空間(cyberspace)と現実世界(real world)とが繋がる「サイバー・フィジカル」で人間中心な社会を目指しています。「情報社会」(Society 4.0)の次に来る「サイバー・フィジカルな社会」が「Society 5.0」であり(以下の図参照)、IoTやAIを用いて経済発展と社会的課題の解決の両立を目指しています 。

 その近未来社会に向けて日本政府は、文系学部においてもAI等の基礎的な知識を教えるように提言しています。例えば、私が構成員を務める内閣府の「人間中心のAI社会原則検討会議」は、「STEM(ステム)- Science, Technology, Engineering, and Mathematics -」教育の重要性と、AIの倫理的、法的、および社会的影響も理解できる「ELSI(エルシー) - Ethical, Legal, and Social Implications -」素養の重要性を指摘しています。その要請に応えることのできる文系学部が、「iTL」です。「iTL」では、文系学部でありながらも基礎的な「情報の仕組み」を学びつつ、「法科の中央」の強みである法律学を基礎とした「情報の法学」も学ぶことができます。加えて、3つ目の教育の柱として、法学以外の社会規範や国際的な価値観を学ぶための「グローバル教養」を掲げており、法律が追い付かないAI等の新しい情報技術への対策も、倫理学や国際的社会規範の視点から検討する思考力を養うことができるのです。

 AIが普及する近未来においては、多くの職業が人々から奪われるばかりか、人々がAIによって差別的な評価を下されてしまうおそれも指摘されています。そのような反ユートピア(dystopia)を回避して、Society 5.0が目指すような「人間中心」なより良い社会を構築する人材を養成することが、「iTL」の目的なのです。

 情報がますます影響力を増す未来に備えた人材を養成するiTLで皆様の入学をお待ちしております。

国際情報学部長 平野 晋