経済学部

フェアトレードを推進する学生団体「FACT」が、山梨県の丹波中学校にオンライン授業を実施

2022年12月15日(木)、経済学部およびFLP国際協力プログラムの林光洋ゼミの学生が中心となって活動するフェアトレード団体「FACT(ファクト、中央大学フェアトレード委員会)」が、山梨県の丹波中学校の生徒たち4人に向けてオンライン授業を行いました。

丹波山村と中央大学は、商学部のプログラム科目「ソーシャル・アントレプレナーシップ・プログラム(SEP)」の授業で交流があり、この日のオンライン授業は、SEPで立ち上げられた学生団体ユニクト(NPO法人格取得申請中)がFACTに依頼するかたちで実施されたものです。
授業は中学校の3、4時間目に実施され、まずは参加者の自己紹介から始まりました。「相手に強い印象を与えよう!」とFACTのメンバーが伝えたやり方に沿って、中学生たちはとても明るく自己紹介をしてくれました。

前半となる3時間目では、途上国のイメージや課題・特に児童労働の現状について学びます。粉塵を浴びながら働く幼い子などいくつかの写真が並べられ、産業の中でもっとも児童労働者数が多い農林水産業にフォーカス。FACTメンバーはクイズを挟むなどして生徒たちを惹きつけることを意識しながら、アフリカ・ガーナにおけるカカオ豆の収穫・加工についての授業を行いました。「なぜ児童労働が発生するのか」というテーマでグループワークを行い、3時間目が終了。中学生たちは「『安い』の裏側を知った気持ち」など、感じたことをストレートに表現してくれました。

4時間目は児童労働問題の解決の一つとして「フェアトレード」を示し、その定義や仕組み、国際的な認証ラベルとさまざまな団体や企業の取り組みなどを紹介。中学生たちは資料にメモを取るなどしながら熱心に聞いており、最後に「フェアトレードをどうしたら広めていける?」というテーマで再びグループワークが行われました。 丹波中学校の生徒たちは、「広めるにはSNSが良いと思うが、SNSは若い人が中心で購買力に難あり。買うという行為だけでなく、僕たち消費者が声を挙げて、大きな企業に呼びかけることで、フェアトレード商品を取り扱ってくれるんじゃないかな」と、現実的な金銭面等も考慮して4人の意見をまとめました。

中学生に贈られたフェアトレードチョコレート

ここでFACTからサプライズでフェアトレード製品のチョコレートをプレゼント。FACTから丹波中学校の先生に宛てて事前に郵送していたものです。中学生は喜びながらも値段を質問し、一枚350円という値段に驚いていました。また「生産者に渡るお金はどのくらいなのかな?」や「フェアトレード製品には他にどんなものがあるの?」などという質問を投げかけてくれました。

オンライン授業の全プログラムが終了し、FACTのメンバーは「中学3年の12月という進路を決める大事な時期に、時間をいただきありがとうございました。今日の授業を通して、国際協力の分野に興味を持ってくれたら嬉しいです」や「世界の問題は私たちにも責任があるんだ、ということを少し意識してもらえたらいいなと思います」と、中学生にメッセージを送りました。

学生団体ユニクトについて

ユニクトは、平時より丹波中学校と交流しており学習支援やキャリア教育を行っている学生団体です。現在東京都にNPO法人格取得の申請中。
連絡先:chuoeducation1920@gmail.com
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学生団体FACTについて

中央大学フェアトレード委員会(FACT:Fair Trade Chuo University Team)は、フェアトレードの普及、啓発・啓蒙を目的とした学生団体です。FLP国際協力プログラムの林光洋ゼミが2007年度に行った活動をきっかけにして、翌2008年度、同プログラム内に正式に設立されました。。フェアトレードに関する勉強会や講演会、中央大学生協でのフェアトレード・フェア、白門祭におけるフェアトレード商品の販売、訪問授業等の活動を行っています。
連絡先:fact2013@outlook.com
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