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理工学研究科
専攻横断型の副専攻制度を導入

理工学研究科では、副専攻制度を導入していることも大きな特徴として挙げられます。これは、新しい分野の学問や、各専攻分野の横断的なプロジェクトの中から生まれてきた学問など、これまでになかったカリキュラムを提供すべく2003年度からスタートさせたユニークな制度です。

副専攻は以下の5つの分野で構成されています。

環境・生命副専攻

環境に関する問題への接近は、

  1. 環境の状況や変動を的確に把握するための観測、測定、試験、環境データの解析などを中心とする環境評価
  2. 現象を支配する法則やダイナミクスを解明し、環境の変動をモデル化して予測・予知を行う環境動態解析
  3. 自然環境を維持していくための環境保全・修復・管理技術の開発
  4. 人類社会が地球環境の中で最適な形で持続していくための環境経済並びに環境法制の立場からの政策の提言と実施

の4段階に大別されます。

いずれの段階においても高度な専門知識と技術、社会的協働体制が要求されることは言うまでもありません。本副専攻を履修することによって環境科学と環境工学における先端的知見を修得するとともに、研究指導を通じて環境に対する正しい認識と調和のとれた素養を培うことによって環境にかかわる現代社会からの要請に応えることが可能となります。

これらの知識を基にして、人類を取り巻く地球環境の保全・修復・管理に加え、資源循環型社会の構築に貢献できる人材を育成することを目指しています。

図:環境・生命副専攻

データ科学・アクチュアリー副専攻

ビッグデータの活用が注目されているように、データから意味のある情報を抽出するデータ解析の手法は、肥大化するデータ社会において標準的な解析ツールになっています。データ解析で得られた情報・知識は、工学、医学、生物学などの理系分野にとどまらず、経済学、心理学、文学などのさまざまな学術分野のほか、ビジネスの場でも役立てられています。

データ解析に対する社会的ニーズが高まるなか、データ科学・アクチュアリー副専攻では、データ解析のための基礎理論から応用、また近年急速に発展している統計科学の方法論を学習します。さらに、各学術分野固有の特徴を十分に活かした形で、新しい観点からデータ科学の研究・教育を行います。これらの研究・教育を通し、データ科学の観点から当該分野に本質的な貢献をすることのできる人材の育成を目指します。

一方、保険・年金・金融などの分野で活躍するアクチュアリーが注目を集めるようになっています。アクチュアリーとは、確率・統計などの数理的手法を活用して不確実な事象を取り扱い、保険や年金などに関わる問題を解決し、財政の健全性の確保と制度の公正な運営に務めることを主な業務とする国際的な専門職であり、社会的ニーズも高まっています。

このように、アクチュアリーになるための基本は確率・統計にあり、データ科学と密接な関連があります。そこで本副専攻では、確率論・統計学をベースに、アクチュアリー数理および保険数理に関する研究・教育を通した人材育成も行っています。

図:データ科学・アクチュアリー副専攻

ナノテクノロジー副専攻

21世紀の日本の産業創成のカギを握ると言われている分野にナノテクノロジーがあります。ナノテクノロジーが目指しているのは、ナノメートルサイズ(10億分の1メートル)の分子1つ1つを操作して新しい高度な機能を持ったナノマシン、ナノバイオチップおよびエネルギー・物質変換材料を創成しようとする科学技術です。「新たな技術革新はナノテクノロジーから」が合い言葉になるくらい、ナノテクノロジーは世界的にも注目されており、産官学の連携も盛んに行われています。

ナノテクノロジーの分野は、従来の学問の枠を超えた学際領域であり、物理学、化学、生物学、精密機械工学、電子工学、医用工学、薬学などの“分野横断的”な視点からの教育体制が必要です。

本副専攻ではこのような教育を行うために、化学、物理学、精密工学の教員が協力体制を組み、さらに外部からも研究者を招へいして教育に当たっています。ナノテクノジー副専攻を履修すれば、自分の行っている研究に対しても新しい角度からの見方、考え方が得られることになります。

図:ナノテクノロジー副専攻

電子社会・情報セキュリティ副専攻

コンピュータとネットワークによって構築されるサイバー空間は、人類未踏の新しい世界であり、人々により広い自由をもたらすと同時に、安全性、プライバシー保護などの面で従来になかった課題が生じています。

これらの諸課題の解決には、情報セキュリティ技術、管理運営手法、システム監査、情報セキュリティ法制度、情報倫理などの諸分野を強く連携させて、自由の拡大、プライバシーの保護、安全性の向上、監視社会への恐れの最小化を同時に達成する方策が探究されなければなりません。その意味で、情報セキュリティを対象とする学問は総合科学と言えます。

本副専攻は、学際的カリキュラムを編成し、大学の諸学科の卒業生、産業界や自治体等政府系機関の情報システム管理者・技術者など、広い層を対象とした電子ビジネスや電子政府・自治体あるいは電子医療などの分野における人材の育成を図ることを狙いとしています。情報セキュリティ分野の人材育成は、先進各国において喫緊の課題となっており、米国や韓国などの一部の大学で教育体制が整備され始めています。本副専攻のような体系的カリキュラムは、世界にもほとんど例を見ない先駆的なものです。

図:電子社会・情報セキュリティ副専攻

感性ロボティクス副専攻

感性ロボティクスとは、感性工学とロボティクスを核に、情報学、心理学、福祉工学、建築工学、経営学、哲学などの分野を横断的・文理融合的にカバーした新しい科学技術領域です。これは、単に「スマートなロボットを作る、あるいはロボットに知性・感性を感じられるようにする」という狭い接点の話ではなく、感性工学的な視点(人間の多様性・個別性)からの科学技術と、ロボティクス的な視点(人と機械、人と人の相互作用・共生)からの科学技術を融合させて、21世紀のパラダイムである「多様性と共生」を科学技術の面から支える、新しい情報社会基盤を構築しようという壮大なチャレンジです。

本副専攻では、このような新しい科学技術体系とその応用がどのように進められつつあるのか、最先端の知識を各分野の研究者から学び、彼らとの共同研究に参加して新しい技術を深く掘り下げる形で研究開発能力を身につけます。

情報通信産業・家電産業ではインターネット+モバイルネット+ユビキタスネットを融合させて人にやさしい情報機器・情報サービスの研究開発、福祉・介護産業では介護福祉ロボットやユニバーサルデザインの概念に基づく機器・サービスの研究開発、官公庁などでは都市や公共的な空間の設計等の分野での活躍が期待されています。

図:感性ロボティクス副専攻