商学研究科
商学研究科委員長挨拶
商学研究科へようこそ
――これからの社会に対応できる能力を身につけるために――

袴田 兆彦 商学研究科委員長
将来の社会はさまざまな不確実性をはらんでいますが、近年はグローバル化やICT技術の急速な進展により、10年先の姿ですら見通すことが難しくなっています。こうした社会へ出て行くに当たって、最後にして最高の学問の場が大学院です。
皆さんはさまざまな将来像を頭に描いているでしょうが、商学研究科では、前期課程に、研究コースとビジネスコースという2つのコースを用意しています。
経営・会計・商業・金融・経済などこれまで学んできた学問分野でさらに専門的な研究をめざす人はもちろん、伝統的な研究分野の境界を越えて現代企業の直面する課題についての実践的な問題関心を持つ人など、研究者をめざす人は、前期課程の研究コースで学んだあと、さらに後期課程に進み、それぞれの分野でのエキスパートをめざすことになります。研究自体は地道な努力の積み重ねですが、その積み重ねは、やがて、新しいものの見方、考え方の発見に繋がります。研究の喜びはこれに尽きます。また、研究・教育機関に就職してからは、次の世代を育てるという責任もあります。
一方、実務の世界をめざす人に用意されているのがビジネスコースです。これまで、理科系に比べると、文科系の学部教育は一部を除くと専門性が低く、企業に入ってから現場で教育を受けるのが一般的でした。しかし、グローバル化に伴い、これからは文科系の学生も、企業経営の各分野における高度の専門的知識や実務に必要な分析能力、実践的な語学力を身につけておく必要があります。また、税理士や公認会計士などの資格を取得して、企業に所属することなく独立して専門的知識を活かす道もあります。いずれにしても、専門的知識を備えた高度職業人は社会に与える影響も大きいだけに、高い倫理観が求められます。
このように商学研究科は前期課程に2つのコースを用意していますが、商学をめぐる幅広い分野の教員を擁しているので、最新の専門的知識を身につけることができるのはもちろん、関連する領域にも触れることにより、幅広い人間形成ができるようなカリキュラムとなっています。
商学研究科で、皆さんの将来を切り開くきっかけをつかんでください。