国際情報学部長・教授 石井夏生利の専門分野は、情報法、プライバシー・個人情報保護法です。著書に、『EUデータ保護法』等があります。
このたび、石井夏生利のコラムが『令和8年版消費者白書』(第1部第2章「【特集】デジタル化とAI技術の進展で変化する、私たちの消費取引」92~93ページ)に掲載されました。
本コラムではAIの発展に伴うプロファイリングの進展とプライバシー保護への影響について論じています。
「プロファイリング」とはパーソナルデータを収集・分析し、個人の属性や行動を推定・評価する手法です。近年はAIによりインターネット上の膨大な情報を高速かつ高精度に収集・分析できるようになったことで、個人ごとに最適化されたオンラインサービスの提供が可能となりました。
一方でプライバシー保護の課題は一層複雑化しています。インターネットの閲覧履歴や位置情報など、あらゆる行動が記録されるようになったうえ、消費者が自らの情報がどのように利用されているのかを把握することは困難な状況です。
こうした課題に対し石井は「消費者は自身の個人情報を保護するため、最低限の情報リテラシーを身に付け、自らの情報の扱われ方に関心を持つことが重要。同時に、事業者にはプライバシーにした配慮したサービス設計と分かりやすい情報提供が、行政にはAI時代に即した法制度の整備と啓発が求められる」と指摘しています。