国際情報学部

『人工知能学会誌』に国際情報学部教授 石井夏生利の論文が掲載されました

2021年09月29日

国際情報学部教授 石井夏生利

国際情報学部教授 石井夏生利の専門分野は、情報法、プライバシー・個人情報保護法です。著書に『EUデータ保護法』等があります。

このたび石井の論文「サイバネティック・アバターとプライバシー保護を巡る法的課題」が2021年9月『人工知能学会誌』に掲載されましたのでご案内いたします。

内閣府は、超高齢化社会や地球温暖化などの重要な社会課題の解決に向けた複数の「ムーンショット目標」を設定し、それらを実現するための研究開発を促進する「ムーンショット型研究開発制度」を開始しました。

石井は、本制度により運営されているプロジェクトのうち「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」に参画、情報法・個人情報保護法の専門家として「アバター社会倫理設計」に携わっています。
本プロジェクトでは、単なる身代わりロボットや3D映像等にとどまらず、サイバー・フィジカル空間での活動を想定した「サイバネティック・アバター(CA)」を私たちが自在に遠隔操作して、現場に行かなくとも、仕事・教育・医療・日常等のあらゆる社会活動に参画できる社会の実現を目指すものです。

本稿では、そのCAが未来社会で活動することを想定し、CAを安心・安全に社会実装するためのアバター法を提案するうえで必要な検討事項として、プライバシー保護の観点から、CAの法人格性、CAとプライバシー権、CAのなりすまし、CAによる情報収集・分析の問題を検討しています。