国際情報学部

国際情報学部の授業において、ライフマティックス株式会社から講師をお招きし、講義が行われました

2021年07月02日

土肥拓生様

2021年6月23日、国際情報学部_iTL_の授業科目「システムとソフトウェア」(担当教員:本学部准教授 松崎和賢)において、ライフマティックス株式会社から土肥拓生様をお招きし、講義が行われました。

本科目は、適切なシステムを構築するために必要な、システムのあり方についての概念やソフトウェアとシステムの関わりについて理解し、ソフトウェアの構成・実行方法、管理、各種ソフトウェアの違い等、ソフトウェアに関する基礎的な知識を習得することを目的としています。

今回ご登壇いただいた土肥様は、現在、ライフマティックス株式会社でCTO(最高技術責任者)を務められており、
Certified Scrum Professional-Scrum Master、Certified LeSS Practitionerなど、アジャイルの資格を多数お持ちでいらっしゃいます。

土肥様のご講義のテーマは、「DX世代におけるアジャイルなソフトウェア開発」。
『ITシステムは何故必要なのか』『アジャイル開発とは何か』『DX世代におけるソフトウェア開発について』、事例をふまえわかりやすくご説明いただきました。

ITシステムはもともと、人がやるよりも「早く・効率的に」することを目的に作られてきましたが、現在は「価値の創出」のためにITシステムが作られるようになりました。そして、新しい技術が次から次へと開発され、様々なツールを利活用することが求められる時代であるとも言えます。

そのような現代における「アジャイル開発」についてご説明いただきました。
アジャイル開発とは、アジャイルマニュフェストに従った開発のことを言い、プロセスやツールよりも「個人と対話」を、包括的なドキュメントよりも「動くソフトウェア」を、契約交渉よりも「顧客との協調」を、計画に従うことよりも「変化への対応」をという4つの価値基準と12の原則で成り立ち、仮説検証型のアプローチを行います。

ご説明の中では、心理的安全性こそが優秀な開発チームにするために必要なスキルであるとの言及もありました。
※心理的安全性:言いたいことが言え、何か行動したいときに恐れず行動できる関係が構築されていること

その後、食品業界、製薬業界を例に、最適なパッケージがなぜないのかについてご説明いただきました。食品業界、製薬業界含め、諸業界では会社の文化や成熟度に応じて、適切なシステムが異なるため、何が適切なシステムであるか事前にはわからないという前提があります。さらに、事業ドメインごとに特徴があり、絶対うまくいく方法などなく、終わりがあるものではないため、継続的な活動が必要であるとお話いただき、だからこそ、DXのためには仮説検証型の進め方が必要だと言及いただきました。

講義の終盤では、土肥様から学生へ、「仮説検証の中で一番大事なこと、一番難しいことは何か」と問いが投げかけられました。学生の答えは「ゴール設定」「デジタル化」「効率化」と分かれ、正解を考えることで理解を深めました。

講義の終盤では、Lean Canvasを用い、学生が実際にアイデアを考える時間をいただきました。
「ゴール設定」の方法等を学ぶ、有意義な時間となりました。

iTLでは、情報社会の最前線で活躍する実務家を多数講師にお迎えし、より良い情報社会の構築に貢献できる人材の育成に努めてまいります。

 

本授業の過去の実務家招聘に関する新着ニュースは以下からご覧ください。
・2021年5月24日_アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社から講師をお招きし、講義が行われました