国際情報学部新着ニュース

2020年10月22日

国際情報学部の授業において、個人情報保護委員会事務局から講師をお招きし、講義が行われました

2020年10月20日、国際情報学部_iTL_の授業科目「情報政策ワークショップ」(担当教員:本学部教授 石井夏生利、特任教授 景山忠史)において、個人情報保護委員会事務局 池田満様をお招きし、個人情報保護法の改正の概要と改正のプロセスをテーマとした講義(オンライン)が行われました。

本科目は、競争政策と消費者保護、違法有害情報、サイバーセキュリティ、データ利活用促進といった大きなテーマの中から最新の事例を取り上げ、政策担当省庁の担当者も招いて政策立案の現場の動きを実際に聞きながら、現在の我が国における政策決定プロセスを踏まえ、どのような選択肢があり、何が実現のための課題であり、解決するための条件は何かなどについて考察します。

過去の回では、内閣官房及び内閣府から講師をお招きしています。

個人情報やプライバシーに関する権利の議論の起源は、1890年に発表された論文『The Right to Privacy』まで遡るといわれています。1980年にOECD(経済協力開発機構)が『OECDプライバシー・ガイドライン』を発表し、これを踏まえ、日本では2005年に個人情報保護法を施行するに至りました。
個人情報保護法が定義している個人情報は単に個人の名前や生年月日等、直接的に個人を識別することができる情報だけではありません。指紋や虹彩等のデータは個人識別符号とされ個人情報として扱われますし、移動履歴や購買履歴等も、他の情報と容易に照合することができ、それで特定の個人を識別することができる場合は、個人情報として扱われます。
情報技術の発展は目ざましく、個人情報の利活用シーンは今後も拡大し、それに伴いルールの継続的な検証が必要になってきます。そのため、個人情報保護法では、個人情報保護法自体を3年ごとに見直しを行うことが規定されており、情報社会の進展に耐え得るように設計されています。

今回の池田様からのご講義では、今年に改正された個人情報保護法の改正の趣旨、改正に至った背景、改正までのプロセスを解説していただきました。法改正に至るまでに実施されたタウンミーティングやパブリックコメントにおいて集約された意見とその取扱い、直近の3年間に日本国内で起きた個人情報を巡る事案、GDPRを始めとした世界各国の動向等、様々な観点を踏まえての政策立案の在り方のご紹介は、学生にとって、官公庁の政策立案の現場の動きを知る好機となりました。

本科目の履修者は、今回の講演で得た知見と関係資料をもとに、次回以降の授業の中で、「個人情報の利活用と保護」に関する政策案についてディスカッションし、政策案の立案を行います。立案した政策案は、授業内で発表し、政策立案に携わってきた講師からの講評を受けることで、より実務的な政策立案能力の涵養を目指します。

iTLでは、本科目のみならず、発展著しい情報技術を活用したサービスを安全に社会に実装するために必要な「情報の法学」の知識を教授する科目を多数設置し、安心・安全な情報社会の構築を目指す学生の教育とその未来を担う人材の輩出に努めてまいります。