国際情報学部新着ニュース

2020年10月02日

国際情報学部の授業において、内閣官房及び内閣府から講師をお招きし、講義が行われました

2020年9月29日、国際情報学部_iTL_の授業科目「情報政策ワークショップ」(担当教員:本学部教授 石井夏生利、特任教授 景山忠史)において、内閣官房デジタル市場競争本部事務局安東様、内閣府消費者委員会事務局長加納様をお招きし、デジタル市場における課題とそれに対する取組をテーマとした講演が行われました。

私たちはインターネット上で買い物をする際、販売事業者と消費者を繋ぐサイト、所謂デジタルプラットフォーム(以下、DPF)を多く利用します。DPF運営企業は、買い物の「場」を販売事業者と消費者に提供し、その「場」を利用する販売事業者から販売手数料や広告料等を徴収することで利益をあげています。
DPFは、実店舗を介さずに済むため、遠隔地の販売事業者と消費者が接点を持つという点で非常に有用ですが、販売事業者の視点からすると、DPF運営企業からの一方的な規約変更や手数料の値上げ等が発生すると、持続的な事業展開に支障をきたすという懸念もはらんでいます。
他方、消費者の立場に目を向けると、消費者の中には、DPF運営企業はあくまで買い物の「場」を提供しているにすぎないということを理解しないままDPF運営企業名を信用して買い物をし、実際の販売事業者との間でトラブルを抱えてしまうというケースも散見されます。
また、近年ではオークションサイトやフリマアプリの利用が高まっていますが、出品者の知識不足による法律に抵触した取引や緊急時における生活必需品の高額転売といった問題も顕在化してきました。

これらの課題に対する国の取組として、安東様からは、DPF運営企業と販売事業者との間の取引関係における相互理解を促進し、DPFに関する取引の透明性と公正性の向上を図ることを目的とした「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」を中心に、デジタル市場競争本部が進めているデジタル市場におけるルール整備の取組についてご講演いただき、加納様からは、DPF内での取引の際に生じたトラブルの解決の在り方や今後整備すべき制度等についてご講演いただきました。

本科目(「情報政策ワークショップ」)は、情報通信に関する法律等の制度設計について、政策立案の契機となる状況認識と課題整理、考えられる政策の選択肢の検討、利害関係者等との調整、法技術的な観点も含む具体的な制度設計など、実務的な政策立案過程を学ぶ科目です。
本科目の履修者は、今回の講演で得た知見と関係資料をもとに、次回以降の授業の中で、「競争政策と消費者保護」に関する政策案についてディスカッションし、政策案の立案を行います。立案した政策案は、授業内で発表し、政策立案に携わってきた講師からの講評を受けることで、より実務的な政策立案能力の涵養を目指します。

iTLでは、本科目のみならず、発展著しい情報技術を活用したサービスを安全に社会に実装するために必要な「情報の法学」の知識を教授する科目を多数設置し、安心・安全な情報社会の構築を目指す学生の教育とその未来を担う人材の輩出に努めてまいります。