経済学部

経済学部の「公益企業論」にて、東京電力による特別講義が行われました。

2026年1月8日、経済学部の科目「公益企業論(担当教員:後藤孝夫)」において、特別講義「東京電力を取り巻く事業環境と今後の経営戦略」が行われました。東京電力ホールディングス㈱経営企画ユニット企画室需要・事業環境領域の増井達哉さまをお招きしたオンライン講義で、電力会社の事業構造や業界特性、そして今後の展望について解説していただく内容です 。

講義の前段として、増井さまより「電力は生活や産業を支える社会基盤だが、大量に貯蔵できないため需要に応じた発電と供給の調整が不可欠である」と、電力事業ならではの特性についてお話がありました。また、東日本大震災を契機とした電力事業の変革について、震災時に起きた事象から、広域機関の設立、電力小売自由化、送配電部門の法的分離という三段階にわたる解説が行われました 。

続いて「東京電力を取り巻く事業環境」をテーマに、ここ30年余りの電力需要の推移をはじめ、新電力のシェア、さまざまな発電方法とその電力量の推移についてご説明いただきました。とりわけ再生可能エネルギーについては、今後の展望も含めて多くの資料を用いながら時間を割いてお話しいただき、電力事業の枠組みの中で多様なビジネスモデルが生まれる可能性が示されました。

講義の後半は、こうした事業環境を踏まえた今後の経営戦略と、電力システム改革のあり方についてのお話でした。「まずは福島第一原子力発電所事故の責任を果たす」という言葉とともに、廃炉の計画と、福島の復興へのこれまでの歩みが説明されました 。具体的な金額を含めた重みのあるお話に、学生たちは真剣な表情で聞き入っている様子でした。
さらに、次世代を見据えた幅広い取り組みとして、以下の事業も紹介されました。

  • カーボンニュートラルへの挑戦や、生産性向上のための取組み
  • 中部電力との合弁会社「JERA」で行う燃料・火力事業
  • 海外への事業展開や、さまざまな企業・機関と連携した実験的な事業

最後に、今後考えられうる懸念を念頭にした電力システム改革など2~30年先を見据えた対策・投資なども説明くださり、非常に中身の濃い講演となりました。 質疑応答の時間には、学生から原発の再稼働や福島第一原発の廃炉に関する質問が出されました。これに対し増井さまは、再稼働に向けた具体的な取り組みや、廃炉費用の負担構造について丁寧にご回答くださいました 。