2025年6月3日(火)、経済学部の科目「海外インターンシップ演習(担当:松村 みか)」の授業に本学OBが登壇しました。

根岸 正実(ねぎし まさみ)さんは、中央大学在学中にシカゴへ交換留学するなど早くから海外に眼を向けており、またメーカーへの就職が花形だった時代にマーケットリサーチの道へ進むなど、独特の視点を持っていました。
市場調査で国内最大手のインテージでインド駐在・ベトナム駐在~支社長も歴任され、現在はリサーチャー・経営者・さらにはベトナムの大学の教員・産学連携という3つの顔で活躍しています。
根岸さんは市場調査の結果からベトナムの北部・中部・南部のそれぞれの特性・気質を説明し、同様に各国の“特性・気質”を、公共の場のイスを例に挙げて教えてくださいました。曰く、日本は堅牢性・安全性を、ブラジルは快適性を、フランスは会話のしやすさ(コミュニケーション)、ベトナムはポータビリティ(臨機応変さ)を重視するということでした。
ルールに縛られない発想力とエネルギーに満ちたベトナム人たちは、公共のイスさえも移動させて自分たちの快適な使い方、並べ方に都度変えてしまうそうです。

続いてCQ(文化的知性)について、業種・職種との相性もあるが、概ねCQが高い=多様性への理解・受容力が高い方が海外での仕事において高い成果を産むということを説明されました。先天的なものではないので、今後海外で働くことを視野に入れるならばCQを鍛えるといいとおっしゃいました。

授業後半にたっぷりと時間をとって受講生全員からの質問を受けてくださり、学生たちからはキャリアパスやベトナムの暮らしのことまでひっきりなしに質問が寄せられました。
根岸さんは中央大学のユニバーシティメッセージである「行動する知性」を挙げながら、意思決定をして行動した先に(失敗しても)成長がある、20代のうちになるべく多くの意思決定の経験を、と繰り返しアドバイスを送ってくれました。