2022年11月17日(木)、経済学部の講義「国際公共政策」(佐々木 創)において、Dots for Inc.のCEO/co-founderである大場カルロス様にお越しいただき、ハイフレックス形式による講演が行われました。
現在のアフリカでは、経済的地理的要因からデジタル化の波から取り残されている地方農村部の小規模集落に大多数が居住し、多くの人々がオンラインの利便性を享受できていません。アフリカ全体でのインターネット接続率は30%以下と言われています。
Dots for Inc.は、これらのインターネットに接続できていない農村部のユーザー対して独自の技術によりデジタルプラットフォームを構築し、そのプラットフォーム上で様々な利便性の高いデジタルサービスを提供しているスタートアップ企業です(※1)。
従来の基地局を中心としたスター型のネットワークとは違い、複数の無線ルータを選択的に経由して分散的に送信される分散型の無線ネットワーク技術を利用し、インターネット通信網が未発達地域であるアフリカ地方に点在する農村毎に設置し、デジタルプラットフォームの構築とインターネット常時接続とその上で動く各種オンラインサービスを提供しています。
2030年までの国際開発目標である「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」。その目標10に「人や国の不平等をなくそう」があります。情報格差「デジタルデバイド」は、個人の利益や暮らしの質、時には生命もかかわる大きな課題です。Dots for Inc.の取り組みは持続可能なビジネスとして情報格差を解消するだけでなく、教育コンテンツを提供することで教育格差も解消できる可能性を秘めており、国際公共政策の新たな形を示してくれてました。
最後にカルロス様より参加学生に対して「自分のコアバリューを探してください」と力強いメッセージを頂き、多くの学生にとって自分のキャリアを見つめる機会にもなったようです。