経済学部

経済学部教授 佐々木創が、国連環境計画(UNEP)主催のSEA of Solutions2020において招聘報告し、パネリストを務めました。

2020年11月26日

プラスチック汚染と海洋ごみ問題は地球規模の新たな課題です。スウェーデン政府による支援を受け国連環境計画(UNEP)は、プラスチック汚染の解決に向けたパートナーシップイベントとしてSEA of Solutionsを毎年開催しています※1

現在COVID-19(コロナ禍)において感染防止のため、マスクや使い捨てのプラスチックの使用の急増、リサイクルプラスチックの需要の低下、そして石油価格の低迷がプラスチック価格を押し下げることによって、プラスチック廃棄物や海洋ごみを削減するために、より多くの努力が必要となりました。

11月24日から始まったSEA of Solutions2020では、この問題に対処するために、様々なテーマで基調講演やパラレルセッションが開催され、本学部の佐々木創は「Plastic protection without pollution」に招聘され報告し、パネリストを務めました。

アジアではCovid-19の感染を防止するため、いわゆるロックダウンによってフードデリバリーが急増し、廃プラスチックが激増したことをパネリストで認識を共有した上で、廃プラの供給が過剰に対してリサイクル材の需要は減り、アジアの廃プラ市場の需給が緩んでいる中で民間企業主導の分別回収プロジェクトが奏功しており、プラスチック関連のリサイクル法を制定する時期(時機)になっていることなどを議論しました※2

本報告は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)・独立行政法人国際協力機構(JICA)地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「東南アジア海域における海洋プラスチック汚染研究の拠点形成 (JPMJSA1901)」による成果の一部です。

SATREPSでは海洋プラスチックごみの発生経路や海洋環境への影響を明らかにし、海洋プラスチックごみ軽減に向けた行動計画をタイ政府へ提案することで、持続可能な開発目標(SDGs)の「目標14:海の豊かさを守ろう」や「目標12:つくる責任つかう責任」に貢献する国際共同研究を実施中です※3