経済学部

中條誠一名誉教授が著作『ドル・人民元・リブラ――通貨でわかる世界経済』を出版します。

2019年11月12日

2019年11月15日、今年3月まで経済学部教授であった中條誠一氏(現在:本学名誉教授)が『ドル・人民元・リブラ――通貨でわかる世界経済』(¥720、新潮新書)を出版します。

本書では、脇役から主役に躍り出た感があるお金の側から世界経済の動きを眺めるべく、世界の主要通貨であるドル、ユーロ、人民元、円、さらにはビットコインとリブラにスポットを当てています。

著者コメント

ドルについては、アメリカは基軸通貨国の特権を享受してきましたが、そのツケも無視できなくなっています。ようやく、トランプ政権はその対応に乗り出すも、経済音痴の大統領の通商政策は的外れ。正しい道はどこにあるかを提示してみました。

ドルに対抗できる基軸通貨として、期待を担って登場したユーロですが、危機まで引き起こしてしまいました。依然として、本質的問題を残したままのユーロに、あまり明るい未来を描くことはできません。となると、お金の面でもアジアが注目されますが、もはや円の復活は望みがたく、人民元がどこまで台頭するかが注目されます。
こうした中に、突如新し機能を持って登場してきた仮想通貨(暗号資産)。ビットコインはお金としては欠陥があるものの、リブラはそれを克服できています。しかし、国家の持つ通貨主権への挑戦であり、安易に容認することはできません。

今まさに、デジタル通貨を含めて、お金(通貨)の未来をどう形作るかが問われている中で、その議論に一石を投じることができればと思います。