商学部

商学部学生がセブ島での国際会議に参加し、研究発表を実施しました

商学部には、ゼミと連携したグローバル教育「グローバル・フィールド・スタディーズ(GFS)」があります。

商学部「演習(担当教員:川端千暁)」の学生がGFSの活動として、2025年3月21日(金)~23日(日)でフィリピン・セブ島で開催された国際会議に参加し、研究発表を行いました。*本調査は中央大学商学部「特色ある学部教育補助」により、渡航費用の一部補助を受けております。

調査報告

調査目的


 今回の調査は、学生がフィリピン・セブ島で開催された国際学会ICBEIT(International Conference on Business, Economics and Information Technology)に参加し、英語で研究発表を行うことを通じて、国際的な視野と主体的な研究姿勢を育むことを目的としています。発表準備や現地での交流を通じて、発信力、プレゼンテーション能力、時間管理力の向上が期待されます。さらに、学会発表を経験することで、自らの研究の意義や課題を客観的に見直すきっかけとなり、今後の学習や進路選択にも良い影響を与えると考えられます。本渡航は、単なる学術成果の発表にとどまらず、学生が自身の成長を実感できる総合的な学びの機会となることが期待されます。

調査結果


本ゼミより以下の3グループが研究発表を行いました。
・大村晃也・澄川悠(3年、ほか3名との共著)
「監査判断における職業的懐疑心の影響―シリアスゲームの開発とそれを用いた実験的研究―」(The Impact of Professional Skepticism on Audit Judgment: Development of Serious Games and Experimental Research Using Them)
→ 職業的懐疑心の概念を体験的に理解できる教育ツールとしてのシリアスゲームを独自に開発し、実験的にその効果を検証。ゲームの設計・実装から統計分析に至るまで学生主導で行われた点が高く評価されました。
・糟谷和希(3年)
「日本における紛争鉱物開示の実態調査」(Survey of Conflict Minerals Disclosure in Japan)
→ 上場企業の開示資料を用い、紛争鉱物に関する情報開示の実態と傾向を整理。報告書別・業種別に開示状況に着目した分析により、日本企業の対応のばらつきや課題点が明らかになりました。
・櫻井智輝(4年、指導教授との共著)
「監査法人のITシステムが監査チームの構成に与える影響」(The Impact of Audit Firm’s IT Systems on the Composition of Audit Teams)
→ 大手監査法人へのITシステムが監査チームの構成に与える影響を統計的な分析により検証しました。

質疑応答では、海外大学の教授陣から各発表に対して高い評価をいただきました。具体的には、実証的手法の精度、調査対象の独自性、教育への応用可能性などが評価され、今後の研究発展に向けた助言や励ましの言葉も多く寄せられました。

特に4年生の櫻井君にとっては、大学院進学を控える中で、研究内容を専門家に評価される貴重な経験となりました。一方、3年生にとっても、来年度の卒業研究に向けて課題発見力や発信力を養う機会となり、大きな自信につながりました。